今回のプレイガイドはブンデスリーガの新興クラブのRBライプツィヒです。2009年に当時は5部だったクラブを飲料メーカーのレッドブルが買収して以来急速に成長をしているクラブで、2020年にはチャンピオンズリーグでベスト4となりました。
内容としては、カリアリ、ジェノア、ベネヴェント、アウグスブルクに続く4-4-1-1の検証シリーズの最終章です。
RBライプツィヒにはオフザボールと予測力が優れたトップ下、空中戦が強いサイドミッドフィルダー、足が速いセンターバックと戦術にあった選手が揃っており、今までの検証の結果からすると、上手く行くこと間違いなしでしょう。
他のクラブのプレイガイドもこちらでまとめてあるので、よろしければご覧ください。
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選手確認
フィジカルモンスターか、運動量が豊富なタイプのどちらかが多い感じ。レッドブル・グループの独特なサッカースタイルが能力にあらわれている。
ゴールキーパー
ペーテルはポジショニングの悪さが気になるもののそれ以外は優秀な選手。他の2人も控えとしてはかなり優秀。
グラーチ・ペーテル
1対1、ハンドリング、反応が高いシュートストップが得意なキーパーで、加速力と飛び出しも高いので、前に出るタイプの良いキーパーだろう。予測力や集中力も高いのだが、ポジショニングの低さが気になる。
フィリップ・チャウナー
空中リーチ、ジャンプ到達点、バランス、強靭さが強く、とりあえず空中戦は強そう。他には1対1が良く、ハンドリングと反応もそこそこ良かったりと悪くはないキーパー。
ジョゼップ・マルティネス
空中リーチと反応が良く、他にも欠点はなく悪くない選手確認。
センターバック
ウパメカノ、コナテ、ムキエレと足が速い身体能力系センターバックが揃っている。
ダヨ・ウパメカノ
スピードと加速力が高くて、とにかく足が速く、強靭さとバランスも高いのでボディコンタクトが強い選手で、身体能力が高い。タックルとマーキングが高いが、ポジショニングは微妙。
ヴィリ・オルバン
タックルとマーキングが優れているが、その他も全般的にそこそこでバランスの良い選手。
イブラヒマ・コナテ
速くて強くて高い身体能力が優れている選手。他の能力はそこそこという感じだが、ポジショニングが12、予測力が11と位置取りは少し微妙。
ノルディ・ムキエレ
ウパメカノ、コナテと似た身体能力系センターバックだが、サイドバックもできることもあってクロスや視野といった能力が少しある。
右サイドバック
フィジカル系のクロスターマンとバランスが良いヘンリヒスとどんな戦術でも対応ができそうな悪くない選手層。
ルーカス・クロスターマン
敏捷性以外はフィジカル系の能力が優れている選手で、ジャンプ到達点と強靭さが15とサイドバックではなかなかいないレベル。マンジュキッチとかの対応にはもってこいか。
ベンヤミン・ヘンリヒス
能力が全般的に13前後の欠点が無く、何でもそこそこできる選手。
左サイドバック
ビルドアップ系とフィジカル系という面白い組み合わせ。
アンヘリーニョ
テクニック、パス、視野、判断力が優れているビルドアップが得意なサイドバック。クロス、タックルが得意で、チームワークや運動量もある。
マルツェル・ハルステンベルク
クロスターマンと似たフィジカル系のサイドバック。クロスも得意。
ミッドフィルダー
運動量が豊富な選手が多いのだが、レッドブルでもキメているのだろうか。
ダニ・オルモ
バルセロナ、ディナモ・ザグレブ、RBライプツィヒと非常に独特な経歴だが優秀な若手選手。ドリブルも得意で、オフザボールもあり、パスも出せて、フィジカルもバランスが良かったりする。トップ下に求めていたオフザボールと予測力が優れている良い選手。
ケヴィン・カンプル
チームワーク、運動量、積極性、スタミナが高く、元気に走り回るタイプの選手。それに加えて視野が良いのでパスが出せて、判断力があるのでプレイ判断も優れていて、その他も悪くないレベルで欠点がない選手。
クリストファー・エンクンク
チームワーク、運動量、積極性、スタミナが高いので、ピッチを元気に走り回る選手で、オフザボールも高いので、攻撃時は走りの量だけではなく質も良い感じ。ドリブルや視野も高く、色々と武器がある選手。
ドミニク・ソボスライ
スピードが17、加速力が15とミッドフィルダーにしてはかなり足が速い選手。タックル、マーキング、ポジショニングといった守備系の能力は最低限という感じで、攻撃系の能力はそこそこという感じ。
コンラート・ライマー
チームワーク、運動量、勝利意欲、積極性、勇敢さ、スタミナが高く、とにかくどこにでも顔を出すタイプの選手。その上にスピードが17と足が速く、欠点もない感じの選手。
アマドゥ・ハイダラ
他の選手と同じく、運動量が豊富な選手。守備は最低限で、攻撃はそこそこという感じ。
タイラー・アダムス
またまた運動量が豊富で欠点がないタイプの選手。21歳の若手だが、すでにアメリカ代表で2桁の出場数がある。
サイドミッドフィルダー
良い選手が揃っているものの、空中戦に強い選手がいない。フォワードのポウルセンがサイドもできるので、そのへんを起用するかもしれない。
マルセル・ザビッツァー
サイドの選手ではあるが真ん中もできて、真ん中の選手と似て運動量が豊富で欠点が無い感じ。中央の選手と異なるのは決定力が高いところか。
エミル・フォルスベリ
スキルとメンタルが高いサッカーが上手い選手。ドリブルとパスができて、オフザボールも良い。
ジャスティン・クライファート
父親はバルセロナやオランダ代表で活躍をしたパトリック・クライファート。テクニック、ドリブル、ひらめき、スピード、加速力、敏捷性が高い快足ドリブラーという感じ。一方で判断力や予測力が低く、プレイ判断が良くないという欠点がある。
フォワード
フィジカルモンスターのポウルセン、ターゲットマンのセルロート、ポーチャーのヒチャンとそれぞれのタイプで良い選手が揃っている感じ。
ユスフ・ポウルセン
2013年に当時期待の若手選手だったにも関わらずドイツ3部のRBライプツィヒに驚きの移籍をした選手だが、今となってはその判断は間違っていなかっただろう。フィジカルの能力が全般的に優れているアスリートで、チームワーク、運動量、勝利意欲、積極性、勇敢さといったメンタルも高いので、どこにでも顔を出す選手。オフザボールも高いので走りの質も良い。一方でテクニック、決定力、冷静さはあまり高くなく、シュートは得意ではなかったり、パスと視野も最低限という感じ。
アレクサンダー・セルロート
ジャンプ到達点、バランス、強靭さが高く、空中戦やボディコンタクトに強い。その上に視野や判断力も高いので、ボールのおさまりが良いだけではなく、その後の展開にも期待ができそう。ヘディングや決定力もあるのでシュートも上手い感じ。
ファン・ヒチャン
チームワーク、運動量、勝利意欲、積極性が高く、チームのために走り回る選手。オフザボールと加速力が良いので、一瞬で相手のディフェンダーを出し抜くようなプレイに期待ができそう。
戦術
フォワードにはファン・ヒチャンを起用する。ポウルセンはサイドで使うのでターゲットマン系のセルロートとの2択だが、FMを語りたいさんの「ゴールを決めるために重要な能力値はどれだ!?Football Managerを検証してみた」の検証結果でもあるとおり、ポーチャー系の選手のほうが多く得点が取れる気がする。
トップ下にはオルモを起用。オフザボールと予測力が高いトップ下なので期待ができそう。
サイドにはポウルセンとフォルスベリを起用。ポウルセンは空中戦に強いので活躍間違い無しだろう。一方でフォルスベリは空中戦は強くはないのだが、スキルとメンタルなどが非常に優れているので、それなりに活躍をしてくれないかと期待をしている。
中盤はカンプルとライマーを起用。どの選手も運動量が豊富なので適任ではあると思うが、少し総合能力が抜けているカンプルと、メンバーの中では守備が一番優れているっぽいライマーの組み合わせとした。
サイドバックはそれぞれ1番手のクロスターマンとアンヘリーニョが特に大きく気になる点もないのでそのまま起用。
センターバックにはウパメカノ、コナテの足が速い2人を起用。
キーパーは1番手のグラーチ・ペーテルを使うことにした。
結果
リーグ戦は優勝をした。目標はチャンピオンズリーグへの出場だったのでかなり良い成績を収めることができた。チャンピオンズリーグはリヴァプールに負けてベスト8、カップ戦は優勝を果たした。
勝ち点は83で、勝ち点をプレミアリーグやラ・リーガと同じ38試合で換算をすると92.8なのでなかなかな水準だ。得点も81、失点も25とともにかなり良い水準で、リーグ戦は圧勝だった。
チャンピオンズリーグでは、グループリーグはレアル・マドリード、シャフタール・ドネツク、ディナモ・ザグレブという組み合わせで、レアル・マドリードには敵わなかったが、他のクラブから勝ち点をとってなんとか2位通過をした。決勝トーナメントでは1回戦はくじ運が良く、相手がラツィオで勝ったが、2回戦ではリヴァプールとあたってしまい粉砕をした。
当たり前と言っては当たり前だが、格上と当たってしまうとあっけなく負けてしまうようだ。
個人の成績を見るとサイドのポウルセンが16ゴール14アシストと異次元の活躍をした。やはり空中戦が強いサイドの選手はこの戦術では大正義なようで、16ゴールとゴールの多さは今までのこの戦術を使ってきた感じからはわからなくはないのだが、14アシストとアシストがここまで多いのは今回が初めてなので、この点をまた検証をしていくと面白いかもしれない。
一方で逆サイドのフォルスベリは5ゴール11アシストとアシストは多いものの、ゴール数はポウルセンに大きく劣っており、やはりスキルやメンタルがあっても、サイドの選手は空中戦が強くないと得点は伸びないようだ。
また、トップ下のオルモも16ゴール10アシストの大活躍。このポジションも経験上アシストが多いのはわかるのだが、ゴールが16とここまで多いのは初めてな気がするので、ここの理由も今後検証をすると面白いかもしれない。フォワードのファン・ヒチャンは21ゴールと活躍をしているが、控えのセルロートも9ゴールとなかなかの活躍。90分あたりの得点数で見るとそれぞれファン・ヒチャンは0.83、セルロートは1.02とセルロートのほうが優れた結果となっており、戦術を組むときに言っていた「ターゲットマンよりポーチャー系の選手が活躍をする気がする」といったことと異なる結果となった。シュートあたりの得点期待値を見るとファン・ヒチャンは0.144、セルロートは0.134とファン・ヒチャンのほうが統計上は効率の良いシュートを打っているようだ。更に細かく見ると、90分あたりのシュート数を見るとファン・ヒチャンは3.62で、セルロートは6.11とセルロートのほうがかなり多くなっており、これの原因はヘディング数を見ると明らかで、90分あたりのヘディング成功数を見るとファン・ヒチャンは0.79、セルロートは2.26となっていて、セルロートがヘディングなどの競り合いで勝った分だけシュート数が多くなっているように見える。以上をまとめると、セルロートのほうがエリア内で競り勝てるのでシュート数が多くなっているが、その多くなっている分はヘディングがメインなのでシュートの得点期待値的には劣る、しかしながら、試行回数が多いことと、ヘディングの精度が高いことより、結果として時間あたりの得点数はセルロートのほうが多くなっているようだ。実はこの辺の話と近いことを、FMを語りたいさんの「ゴールを決めるために重要な能力値はどれだ!?Football Managerを検証してみた~後編~」の最後の方でも触れていて、単純に個々の能力で見たときはスピードや加速力が得点に良い影響を与えるようだが、ジャンプ到達点が高いとシュート数自体は一番伸びるようで、ジャンプ到達点に加えて、ヘディングなどの能力も組み合わさってくると、相乗効果で良い成績が得られるのではないかという話がある。投稿は前後してしまうが、バレンシアでのプレイでも似たような結果が出ており、ヘディングが得意なターゲットマンの選手が大活躍をしていたりする。とは言えどもこのヘディングとジャンプ到達点の相乗効果も自クラブの戦術や、相手クラブとの相対的な戦力の強弱関係もあると思っていて、フォワードがエリア内で勝負ができる条件が揃っていないと意味がないと思う。こんな事を言ってしまうと足が速い選手の場合もスペースができる試合展開が期待できないと効果が発揮できなさそうだし、そのへんの状況によって戦術や選手起用に思考をめぐらせるのがこのゲームの良さな気がする。
課題
今回でカリアリから始まった4-4-1-1戦術の検証は最後になるかもしれないが、それぞれ以下のようにポジションで求められる能力がわかった気がする。
- トップ下はオフザボールと予測力が高いとアシストが伸びる
- サイドミッドフィルダーはジャンプ到達点とヘディングが高いと得点が伸びる
- センターバックはスピードと加速力が高い足が速い選手を起用すると守備が安定をする
この戦術に限らす、ディフェンスラインが高い場合はセンターバックに足の速さが求められる気がする。
また、今回のプレイでサイドのポウルセンのアシストが多いこと、トップ下のオルモの特典が多いこと、控えフォワードでターゲットマン系のセルロートの得点が多いことなど、面白い結果が見えるので、そのへんは面白い検証ポイントかもしれない。
戦力的には左サイドに空中戦の強い選手がいないので、そこのポイントを補強できれば更に得点は伸びそうである。それ以外は選手の方向性と戦術はあっている気がするので、補強は純粋に上位互換を求めるような感じになりそう。
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