今回のプレイガイドはスペイン1部のオサスナです。
前にRBライプツィヒでのガイドで、足が速いセンターバックで高いディフェンスラインの戦術をとれば守備が安定をすることが分かりました。しかし、チームに必ずしも足が速いセンターバックがいるとは限らないので、足が遅いセンターバック向けの戦術を考えてみようと、良さそうなクラブが無いか探していたらオサスナにたどりつきました。
レベルとしてはここ10年間で1部が6シーズン、2部が4シーズンといった感じで、エレベータークラブという印象です。
他のクラブのプレイガイドもこちらでまとめてあるので、よろしければご覧ください。
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戦力
ロベルト・トーレスを筆頭に良い選手が多くいるように感じるが、これでも上記の通り、スペインでは1部と2部を行き来しているようで、レベルの高さを感じる。
キーパー
ルベンとエレーラは普通に優秀で、ペレスも控えとしては良いレベルと、割と層が厚いポジション。
ルベン
36歳のベテラン選手。反応が16と優れていて、集中力も15と高い。それ以外は全体的にキーパーに必要な能力が13前後と悪くないレベルで、欠点が無い感じの選手。
セルヒオ・エレーラ
ハンドリングと反応が15と高く、シュートストップが得意な感じ。ルベンと同じくそれ以外の能力は13付近が多く、欠点が無い選手。
フアン・ペレス
キーパーに必要な能力が全般的に12,13と悪くないレベル。1部のスタメンなら少し物足りないが、控えや2部のキーパーとしては良い部類だと思う。
センターバック
ダビド・ガルシア、アリダネ、ウナイ・ガルシアと今回の検証の目的に沿った足が遅いセンターバックがそろっている。
ダビド・ガルシア
守備関係のスキルとメンタルは全体的に14前後で欠点が無く何でもそこそこという感じ。フィジカルを見るとジャンプ到達点は高いが、スピードが12、加速力が11と足が遅い感じで、今回の検証にはもってこいの選手。
アリダネ
マーキングが15と高く、ポジショニングと予測力もそれぞれ15と16で守備時の位置取りが良い選手。ジャンプ到達点と強靭さが高く、空中戦やボディコンタクトが強い。その上ヘディングも高いので、セットプレイ時には得点に期待が出来そう。一方でスピードが12で加速力が11と足が遅かったりする。また、パス、ファーストタッチ、視野あたりは低いので、ビルドアップに参加をするのは苦手そう。
ウナイ・ガルシア
全般的に守備に必要な能力が14前後で何でもそこそこできる感じではあるが、スピードと加速力が12と足は遅め。テクニック、ドリブル、パス、ファーストタッチ、視野あたりが無いので、この選手もビルドアップ参加はやめておいた方がよさそう。
ホナス・ラマーリョ
センターバックと右サイドバックが出来る選手。守備に関するスキルとメンタルは全体的に13前後で悪くないという感じ。フィジカルを見ると、ジャンプ到達点が11とセンターバックとしてはあまり良く無い数値。
右サイドバック
ロンカリアもビダルも欠点がなく使いやすい選手。守備を重視するならロンカリア、攻撃ならビダルという感じか。
ファクンド・ロンカリア
センターバックと右サイドバックができる選手で、その中間のような能力をしている。守備の能力が優れており、特にポジショニングと予測力が良く、守備時の位置取りが良い。ジャンプ到達点や強靭さあたりはサイドバックとしてはかなり優れている。
ナチョ・ビダル
全般的に優れおり、欠点のない選手。相対的に見ると、守備ならロンカリア、攻撃ならビダルという感じか。
左サイドバック
クルスもサンチェスも悪い選手ではないものの物足りなさを感じる。
フアン・クルス
冷静さとファーストタッチが低いが、それ以外には特に欠点はなく全体的に悪くは無い感じ。
マヌ・サンチェス
パス、視野、判断あたりがそこそこ良い、ボールがさばけるサイドバックという感じ。
ミッドフィルダー
オイエル、ブラシャナツ、トロと運動量や守備に長所を持っている選手が揃っている感じ。
オイエル
セントラルミッドフィルダー、守備的ミッドフィルダー、センターバック、右サイドバックと幅広くポジションをこなせる選手。守備関係のメンタルが全般的にハイレベルで、勇敢さや積極性が高いのでガンガン相手に当たっていくタイプだが、冷静さが少し低め。
ダルコ・ブラシャナツ
チームワーク、運動量、スタミナが高い選手で、オフザボールが14とそこそこ良く、ポジショニングと予測力は15と高めなので、走りの量と質が兼ねそなっている。
ルーカス・トロ
守備専門のミッドフィルダーという感じで、ジャンプ到達点と強靭さが高いことから、空中戦やフィジカルコンタクトにも強く、もはやセンターバックという感じ。
ジョン・モンカヨラ
オフザボールが悪いことと、マーキングとドリブルが最低限ということ以外は全体的にそこそこという感じ。給料が安い手頃なバックアッパーというところか。
右サイド
トーレスが極めて優秀なパサー。この選手を軸に戦術を考えても面白かったかもしれないが、今回のテーマは鈍足センターバックの使い方なので、どれだけ役立てられるかはわからない。
ロベルト・トーレス
テクニック、パス、視野が高いのでとても質の高いパスが出せる選手。クロスも高いので、長めで得点につながるようなパスも出せるパサー。コーナーキック、フリーキック、ペナルティキックと止まったボールをけるのも得意だったりする。
キケ・バルハ
全般的にそこそこで、大きな長所もなければ、欠点もない感じの選手。1部でスタメンで使うには厳しいレベルかも知れないが、控えとしては悪くはないか。
左サイド
ガルシアがとても優秀なのだが、ホニーもなかなかの選手で、割と良い選手が揃っているポジション。
ルベン・ガルシア
ドリブルもできるし、パスも出せるし、オフザボールも優秀という何でもできる凄い選手。
ホニー
大きな長所としてはオフザボールの良さだが、少し良いレベルで言うと、足が速かったり、ドリブル、クロス、パスあたりが上手かったりと、割と何でもできる選手。
フォワード
様々なタイプで面白い選手が多い。2トップにして組み合わせ方次第では素晴らしいコンビねーが見れそう。
チミー・アビラ
テクニックと決定力が高いのでスーパーゴールを決めたかと思えば、冷静さが低いので簡単なゴールを外すこともある。スピードと加速力が高く、足が速かったり、オフザボールが良く、予測力もそこそこあるので攻撃時の位置取りが良かったりするが、集中力や判断力が低く、プレイの安定感は良くない。ひらめきが高かったり、ロングシュートもあったりして、よくも悪くも何を起こすかわからない面白い選手。
エンリク・ガジェゴ
強靭さが高く、フィジカルコンタクトに強かったり、ヘディングが上手かったり、シュートが上手かったり、フォワードにしては視野が高かったり、ポジショニングも13とフォワードにしてはかなり高かったりと、欠点がない上にちょっとした武器をちょこちょこ持っている選手。
ジョナタン・カレリ
オフザボールと予測力が高く、相手のディフェンダーと駆け引きをするのが得意なフォワード。チームワークや運動量も高い。
アンテ・ブディミル
ジャンプ到達点、強靭さ、ヘディングが高く、空中戦が得意なターゲットマン。オフザボールが高く、予測力もそこそこ優秀なので、攻撃時ので攻撃時の位置取りも良い。
アドリアン
テクニック、ひらめき、冷静さがあたりが高く、面白いプレイをするファンタジスタという感じ。
戦術
センターバックはダビドとウナイのガルシアコンビ。ともに足が遅い選手で、今回のテーマにあっている。それぞれ足が遅いので「ディフェンスラインを下げろ」に設定をして裏を取られづらくした。流石に大きく下げろまでにすると、エリア内の得点の取れる位置まで簡単に相手選手が侵入をしてきてしまうので、下げろくらいにしておいた。ウナイとアリダネで迷って、判断力の高いウナイを選択したが、ジャンプ到達点と強靭さの高いアリダネを選んでも良かったかもしれない。
フォワードはポーチャーとターゲットマンの組み合わせにした。ポーチャーはいつもどおりに、相手のディフェンスラインを下げたり、得点をどんどん狙っていくことを目的に起用をしている。ここはプレイの安定感は気になるものの、優秀なアビラを使うことにした。ターゲットマンは、今回はディフェンスラインの低い戦術を使うので、なかなか低い位置から丁寧にビルドアップをするのが難しいと思うので、一気に前線にボールを進めるために起用。ブディミルがターゲットマンに適した能力をしているので使うことにした。
サイドの選手は、主なビルドアップをターゲットマンに頼るので、あまりドリブルなどには期待をしないのでサイドミッドフィルダーを使う。右はトーレスで、左はルベン・ガルシアとそれぞれのポジションで一番手の選手を起用する。
中盤の2人は片方は後ろに残って守備のバランスを取るために守備の役割のセントラルミッドフィルダー、片方は前線など幅広く顔を出してほしいのでボックストゥボックスMFを任せる。守備の方はオイエル、ボックストゥボックスの方はブラシャナツに任せるが、おそらくそれぞれ適任なはず。
サイドバックは右にビダル、左にクルスを起用する。右サイドはロンカリアと迷いどころかもしれないが、バランスの良いビダルを起用した。左はクルスでもサンチェスでもどちらでも良かったので、序列の高いクルスを起用した。
キーパーは引いて守るため、空中リーチ、支配力、強靭さあたりを重視してエレーラを起用することに。
結果
リーグ戦をなんと3位で終えることが出来て、なんとチャンピオンズリーグの出場権を獲得した。目標が中位だったので、かなり良い成績を収められたと思う。カップ戦は早い段階で強豪のセビージャと当たってしまったのとローテーションをしたのもあって早期の敗退となった。
リーグ戦の詳細を見ると、うちのクラブのデータに触れる前に、2位にベティス、4位にバレンシアと、なかなか珍しい順位になっていることが気になる。今回は足が遅いセンターバックでも守備を安定させることが出来ないかの検証だったが、失点数を見ると44と少ないわけではないが多くもない結果となって、ある程度の成果は出せたのではないかと思う。より優秀なディフェンダーなどを起用できれば、さらに良い成績を収められるのではないか。
個人成績を見るとロベルト・トーレスが13ゴール14アシストと大活躍をしているのが目につく。低めの位置に下がるターゲットマンの横ということで、空いたスペースを上手く活用していたように思う。
フォワードのアビラは安定感が気になっていたが28得点となかなかの活躍をしてくれた。
センターバックの評価点を見るとダビドが6.91とそこまで悪くない一方で、ウナイが6.78とそこからそこそこ落ちる評価となっている。やはりウナイのジャンプ到達点や強靭さがそこまで高くないのが良くない結果となったのかもしれない。
課題
オサスナというクラブの割には3位となかなかの成績を収めることが出来た。なので戦術的にはあまり悪い結果ではないのかと思う。今後、それぞれのポジションに必要な能力をよりはっきりさせていければ、さらに良い結果を残せるのではないかと思う。
スカッドを見ても、少し左サイドバックの選手層が薄い気もするが、全般的に悪くはないと思う。
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