今回のプレイガイドはセリエAのスペツィア・カルチョです。スペツィア・カルチョは今期、クラブ創設114年目にして初めてセリエAに昇格をしたクラブで、ここ10年間は主に2部でプレイをしていたクラブです。
以前に紹介をしたバイエルン・ミュンヘンでの戦術を他のクラブで試してみた場合にどうなるかの検証を目的としています。
他のクラブのプレイガイドもこちらでまとめてあるので、よろしければご覧ください。
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戦力
セリエA昇格に伴い選手を大量に獲得したのにもかかわらず、あまり放出はしなかったのか、トップチームになんと33人もの選手がいるかなり大所帯のチーム。
ゴールキーパー
ズート、プロヴェデル、ラファエウと悪くない選手が揃っており、しかも全員が今季獲得をした選手。キーパーという1人しか出れないポジションで、3人も補強する必要はないように思えるが。
イェルーン・ズート
オランダのPSVから今期獲得したオランダ代表経験のあるキーパー。加速力が9と低いが、基本的にキーパーに必要な能力は13以上ある、バランスの良い選手。また、視野が14とキーパーにしてはとても高く、ビルドアップ参加が得意。
イヴァン・プロヴェデル
この選手もズートと同じく加速力を除けば全体的にキーパーに必要な能力が13前後ある、欠点のない選手ではあるが、ズートと比べると少し能力が劣る感じ。
ラファエウ
ゴールキーパーの能力を見ると全体的の能力が13前後で悪くなく、メンタルを見るとポジショニングが15と良かったり、38歳と高齢にも関わらず、フィジカルが悪くない選手だが、判断力や集中力を見ると9しかなく、プレイ判断や安定感に課題がある、ちょっと使うのが怖い選手。
センターバック
6人もセンターバックがいて、3バックの戦術を使うクラブなのかと思うかもしれないが、前述の通りトップチームに33人もの選手がいて、どのポジションも人数があまり気味。
ユリアン・シャボー
ジャンプ到達点、強靭さ、ヘディングが高く、空中戦に強いセンターバック。タックルやマーキングがよく、メンタル系の能力で守備系のものは全般的に13前後と悪くない選手ではあるが、スピードと加速力が10と足が遅い。
クラウディオ・テルツィ
36歳のベテランセンターバック。守備系のスキルとメンタルの能力は全般的に14前後とそこそこ良いのだが、やはり高齢なのでフィジカルの能力が高くない。
マルティン・エルリッチ
ジャンプ到達点とヘディングが高く、空中戦が強い以外は、良くも悪くも特徴がない選手。
リッカルド・マルキッツァ
エルリッチから空中戦の長所をなくした感じの選手。つまり、本当に良くも悪くも特徴がない選手ではあるが、強いて言えば左利き。
エリオ・カプラドッシ
マルキッツァと同じく特徴のない選手ではあるが、控えとしている分には欠点もなく、悪い選手でもないのでありがたい。強いて言えば、この選手は全治6,7ヶ月の怪我をしているという、嬉しくない特徴を持っている。
アルディアン・イスマイリ
一見、全般的に守備に必要な能力が13,14あたりの能力をしており悪くないように見えるが、プレイ判断に関する能力の判断力が9ととても低いという欠点がある。
右サイドバック
センターバックは6人だったが、右サイドバックはなんと4人だ。今回はバイエルンで使っていた4-2-3-1の検証だが、サイドミッドフィルダーもできる選手が3人もいるので、そういった戦術を使っても良いかもしれない。
ヤコポ・サーラ
タックルが15と守備が良い選手かと思いきや、マーキングやポジショニングは最低限のレベル。チームワークや運動量が高く、献身的に走り回る選手で、オフザボールが13とそこそこだったり、視野は13とサイドバックにしては良いので、どちらかといえば攻撃寄りの選手。
サルバ・フェレール
ジャンプ到達点、視野、パスあたりは最低限という感じだが、全体的に能力が13前後という感じで攻守ともにそこそこ何でもできる感じの選手。センターバックもできることにはなっているが、ジャンプ到達点が9と空中戦に弱いのでやめておいたほうが良いかもしれない。
ルカ・ヴィニャーリ
全般的に能力が12,13あたりではあるが、オフザボール、運動量、チームワーク、スタミナが14とそこそこ良く、運動量と攻撃参加がちょっと優れている選手。背番号が69で、おそらく夜も運動量と攻撃参加が優れているのだろう。
フェデリコ・マッティエッロ
視野が7と、パスコースを探すのは苦手ではあるが、他の能力は全般的に悪くなく、そこそこ何でもできて、更に両サイドのサイドバックからサイドミッドフィルダーをこなせるポリバレントな選手。
左サイドバック
バストーニは守備に少し問題があり、ラモスは少し能力が物足りないので、デッロールコを起用する感じになるか。
クリスティアン・デッロールコ
全般的に12,13前後で欠点のない何でもできる選手という感じではあるが、ドリブルと視野が10だったり、オフザボールが11と少し低めで、どちらかというと守備の選手。この選手もセンターバックができて、かれこれセンターバックをできる選手が8人目な気がする。
シモーネ・バストーニ
タックルとマーキングが9と守備は少し苦手な代わりに、オフザボールが14で他の能力は全般的に12,13で、攻撃面は悪くはないかという感じ。サイドバックで使うより、サイドミッドフィルダーが適任か。
フアン・ラモス
クロスが14と少し良いくて、悪い能力はないのだが、全般的に最低限という感じで、セリエAでやっていくには少し物足りない感じの選手。
ミッドフィルダー
全体的にあまり個性がある選手がおらず、何でも苦手ではないレベルにできるという感じの選手が多い。もう少しプレイメイカーや運動量が多い選手、守備が得意な選手と個性が別れていれば、うまく組み合わせて良いチームを作れそうだが、そうは以下なさそう。
マッテオ・リッチ
ジャンプ到達点と強靭さが微妙な以外は全般的に能力が13前後で何でもそこそここなせる選手。ロングシュートが14と少しロングシュートが得意で、決定力が12と、ミッドフィルダーにしては少しシュートが上手い。
トンマーゾ・ポベガ
オフザボールやテクニックが低い一方でタックルやポジショニングといった能力が良い、守備よりのミッドフィルダーという感じ。
ナウエル・エステベス
リッチの劣化版という感じか。ロングシュートが悪くなく、決定力もミッドフィルダーとしては高い方。全般的に能力が12前後だが、ポジショニングが9と少し守備に難がある。
ジュリオ・マッジョーレ
全般的に能力が12前後で特に欠点がないタイプの選手だが、一方で長所がないし、セリエAだと少し物足りないレベル。
ケビン・アグデロ
テクニック、ドリブル、パスと言った攻撃関係のスキルが14と少し良い。他の能力は全般的に12前後で欠点はない感じの選手。
ジェンナーロ・アカンポラ
アグデロと似た感じで、攻撃関係のスキルが少し優れており、他は欠点がない感じの選手。
ルシアン・アグメ
インテルからレンタル移籍で加入をしている18歳のフランス人ミッドフィルダー。フィジカルは少し優れているが、攻守ともに最低限という感じ。成長すれば、身体能力が優れていて、何でもそこそここなせる選手といった感じにはなりそうだが、レンタル移籍なのでうちのクラブとしては関係ない話。
ウイング
このポジションでもミッドフィルダーと同じく強い武器を持った選手がいない。前線の選手はなにか相手の選手より1つでも良いポイントで、相手の守備を崩していくかと思うが、そういったことができない感じになってしまう。とは言えども、セリエA初挑戦のクラブなので、なかなか良い選手が集められなかったので、いたしかたなしか。
ジエゴ・ファリアス
ウイングに必要な能力が全般的に13,14あたりにおさまっている悪くはない選手という感じ。
エマニュエル・ギャシ
ドリブル、スピード、加速力が14と少し良く、ちょっと足が速いドリブラーという感じ。ほかは全体的に悪くないレベル。
ダニエレ・ヴェルデ
テクニック、ドリブル、ひらめき、スピード、バランス、加速力、敏捷性あたりがそこそこなレベルで揃っているので、とりあえずドリブルはちょっとうまい感じ。それ以外を見ると、集中力と判断力が低く、プレイの安定感がなかったり判断が悪かったりするところがあったりはするが、最低限はできるといった感じ。
トップ下
もう少し個性がほしいが、サポナーラは予測力がそこそこ優秀な選手で、悪くない成績を収められるはず。
リッカルド・サポナーラ
オフザボールと予測力が14とそこそこあるので、攻撃時の位置取りが良いのと、周りの選手の動きをよく見れる選手という感じ。それに加えて視野も14とそこそこあるので、パスコースを見つけて、アシストをすることもできそう。
レオ・セナ
チームワーク、運動量がある献身的な選手。能力が全般的に13前後で、セントラルミッドフィルダーとしては、そこそこ何でもできる選手という感じだが、トップ下としては守備が優秀な選手という感じか。サポナーラの守備固めという起用方法が良いかもしれないが、そもそもリーグで下位のクラブなので、守備固めが必要な機会より、追い上げを狙うような交代のほうがありそうな気がする。
フォワード
ここまではあまり個性がない選手が多かったが、フォワードはエンゾラといった足が速くて身体能力の高い、下位のクラブのフォワードにぴったりな選手や、他には空中戦に強い選手など、面白いタイプの選手たちがいる。
ムバラ・エンゾラ
リーグ下位のクラブではとても重宝をするカウンター時に必要な能力を揃えているフォワード。まずはスピードが高く足が速いのと、オフザボールが14とそこそこ良いので、相手のディフェンスの裏のスペースを突くことができる。おそらく、自クラブの戦力が低いので、相手は前に出てくることが多いので、そういったチャンスは多いだろう。その上に、バランスや強靭さが高く、ボディコンタクトに強いので、後ろからディフェンダーに追いつかれて接触があっても大丈夫だろう。また決定力も14とそこそこ良く、決定機もちゃんと決めるkとができそう。
アンドレイ・ガラビノフ
ジャンプ到達点と強靭さが高く、空中戦に強く、ヘディングと決定力がそこそこあるのでそこから得点も決めることができそう。
ロベルト・ピッコリ
ガラビノフと同じく空中戦に強い選手だが、それ以外のボールを持ったときのドリブルやパスと言ったシュート以外のスキルが劣っている。
戦術
フォワードはエンゾラを起用。彼の説明のときにも書いたが、スペツィアのようなリーグ内で戦力がない方のクラブでは、彼のようなカウンターで生きる選手は活躍すると思う。
トップ下にはサポナーラ選手を起用。予測力や視野が悪くないので、周りの選手とうまくやれるだろうし、オフザボールもあるので、自身の得点にも期待ができそう。
右ウイングにはアグデロ、左にはファリアスと欠点が無く、そこそこウイングに必要な能力がある無難な2人を起用。
中盤はリッチとポベガが特に欠点もなく、他の選手も似たタイプなので、総合評価の序列通りに起用。
サイドバックは右にサーラ、左にデッロールコを起用。ここも特に欠点が無いので序列通り。
センターバックも同じく、序列通りにテルツィとシャボーの組み合わせで、キーパーも一番手のズートを起用する。
結果
リーグ戦は目標が残留争いに勇敢に立ち向かうと、一番低い設定だったにもかかわらず、6位と大陸大会の出場権が得られる順位となる大健闘をした。一方でカップ戦はローテーションをしたら早い段階で負けてしまった。
リーグ戦の成績を細かく見ると、得点がなんとリーグで1位という結果になった。フォワードのエンゾラは多少得点を決めると思ったが、他の選手はそれほど得点につながりそうな個性があるとは思えなかったので意外な結果だ。一方で失点も63とかなりひどい結果になった。
個人の成績を見るとエンゾラがなんとシーズンで31点もあげる大活躍をした。トップ下のサポナーラも11ゴール9アシストの大活躍で、左ウイングのアグデロも予想外の12ゴール9アシストの大活躍だったし、ファリアスの9アシストもなかなかの成績。
エンゾラはなんとインモービレ、ロナウド、ルカクといった凄い選手たちを抑えて、セリエAの得点王となった。
課題
戦術面では攻撃が良かった一方で、失点が63と酷い結果だった。このプレイをした当時は気づけていなかったことだで、今後のどこかのクラブのプレイガイドので書くかもしれないが、ディフェンスラインを上げる戦術をとった時にセンターバックのスピードが微妙だと、失点が多くなってしまうようだ。今回の場合はテルツィとシャボーのスピードがそれぞれ11と10と速くなかったので、そこが失点の多さの原因な気がする。ディフェンスラインを上げるにはスピードが必要というのは当たり前の話に聞こえるかもしれないが、以前のFMではポジショニングが悪くなければ何とかなっていた気がするので、個人的には今作でのそういった変化になかなか気づくことが出来なかった。
選手層を見ると、前述の戦術で書いた通り、足の速い選手が必要になるのではないかと思うのだが、そもそも足が速い選手がいない以上、戦術をそれでも対応ができるものにすべきとも思う。イタリアの下位のクラブの例に漏れなく、スペツィアもレンタルで加入をしている選手が多いので、今後の成績の安定のためには自前の選手で良い選手を確保していかなくてはと思う。
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