今回のプレイガイドはトルコのスュペル・リグの名門のフェネルバフチェです。
トルコ国内でガラタサライなどと並ぶ人気クラブで、19回のリーグ制覇をしております。
他のクラブのプレイガイドもこちらでまとめてあるので、よろしければご覧ください。
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戦力
トルコ代表の選手に加えて、エジル、グスタヴォ、シセなど有名な外国人選手がいて、リーグ内ではなかなかの戦力。
キーパー
バユンドゥルもテキンも悪くない選手なのだが少し癖がある。
アルタイ・バユンドゥル
1対1に強いが飛び出さないタイプ。空中リーチや反応が高いが、支配力が微妙で、エリア内の守備も少し怖いか。コーチングが苦手だったり、ハンドリングもあまり高くない。得意な点もあるが、能力がチグハグで長所を活かしきれるか未知数だが、総合すると能力はそこそこ高い。
ハルン・テキン
1対1と反応が高くて、ハンドリングが微妙で、支配力が低い選手で、バユンドゥルと似たタイプ。しかし、バユンドゥルよりコーチングが優れている一方で、空中リーチは劣っている。
センターバック
割と癖があり、何かしら欠点を持っている選手が多め。
マルセル・ティセラン
身体能力が優れており、ジャンプ到達点とスピードが高く、それ以外のフィジカル系の能力もそこそこ高い。スキルも攻守ともに優れているが、メンタル面が残念で、集中力、判断力、冷静さが低く、プレイの安定感がない。
セルダル・アジズ
強靭さが高くフィジカルコンタクトが強い選手だが、積極性と勇敢さが高く、ガンガン体を当ててくるタイプで、長所をいかしたプレイができそう。タックルやマーキングも得意だが、テクニック、ドリブル、パス、ファーストタッチといった攻撃系のスキルや、視野が低いので、ボールを持つのは苦手。
マウリシオ・レモス
何でもそこそこはこなせてて、足元もある万能な選手ではあるが、逆に言うと長所はなく、守備が少し物足りないか。
サライ・アティッラ
ジャンプ到達点、バランス、強靭さが高く、空中戦とボディコンタクトが強い。スピードもそこそこあったりして、身体能力の高い選手。ポジショニングが高く、パスと視野もそこそこあってビルドアップ参加もできて、タックルとマーキングも悪くないという良い選手なのだが、予測力があまり高くないのが残念。
サドゥク・チフプナル
フィジカルや守備面のスキルは悪くないのだが、ポジショニング、判断力、冷静さなどに難がある。
右サイドバック
ギョニュルは悪い選手ではないがベテランがゆえにスタミナが無くスタメンで使うのは厳しそうで、サンガレを使うことになりそう。
ギョクハン・ギョニュル
35歳のベテラン選手でスタミナなどには限界を感じるが、タックルや予測力は優秀。また、決定力が11とサイドバックにしては高め。
ナズム・サンガレ
運動量とスタミナが高く、頑張って走り回る選手。ドリブルが14とサイドバックにしては優秀。
左サイドバック
エルキンもノヴァークも攻撃的な選手だが、エルキンは極端に攻撃に偏りすぎているため3バックでしか使え無さそう。一方でノヴァークは最低限の守備能力はある。
ジャネル・エルキン
攻撃に偏っている選手で、サイドバックと言うよりウイングバック。タックル、マーキング、ポジショニングは低く、守備は微妙で3バックのウイングバック以外で使うのは難しい気がする。一方で攻撃の能力は全般的にそこそこ優秀で、特にクロスが優れている。
フィリップ・ノヴァーク
彼も攻撃敵な選手ではあるが、守備は最低限できる感じ。オフザボールが優れていて、ジャンプ到達点が13はサイドバックとしてはかなり高い方。
ミッドフィルダー
グスタヴォ、カフヴェジなどなど、強烈な個性を持っている選手が多め。
ルイス・グスタヴォ
元ブラジル代表でバイエルンでもプレイ経験のある守備が得意なミッドフィルダー。積極性と勇敢さが高く、ガツガツと当たっていく守備をする選手で、タックルやバランスと強靭さが高いのでなかなか凶暴。マーキングとポジショニングがそこそこあり、判断力と予測力が優秀でプレイ判断が良かったり、集中力と冷静さが高くてプレイの安定感もあったりと守備面では隙がない。一方で攻撃も悪いわけではなく、パスが高くパスミスが少なくて、ロングシュートが得意だったりする。またオフザボールや視野もそこそこ。
イルファン・ジャン・カフヴェジ
トップ下の10番タイプの選手で、パスと視野が高くアシストやゲームメイクが得意だったり、ドリブルが得意。一方でタックル、マーキング、ポジショニングといった守備系の能力は低め。
オザン・トゥファン
チームワーク、運動量、スタミナが高い選手で元気に走り回る選手。全般的に苦手はなく、長所がちらほらある。バランスと強靭さが高くてボディーコンタクトが強い。パスが高くてパスミスが少なかったり、ロングシュートも得意だったりする。
ホセ・エルネスト・ソサ
クラシックな10番タイプ。テクニック、パス、視野、判断力、予測力といったパス関係の能力が全般的に優れており、質の高いパスを安定して供給する。一方で運動量が低く動き回るのが嫌いだったり、35歳と高齢なのでスタミナが低かったりして、エンガンチェ向きの選手か(ちょうどアルゼンチンの選手でもあるし)。
メルト・ハカン・ヤンダシュ
2列目っぽい能力をしているが、天性はミッドフィルダーだけ。大きな長所はないが、パス、シュート、オフザボールと攻撃系のプレイが全般的にそこそこ上手い。
ウイング
様々なタイプの選手がいてかつ6人もいて層の厚いポジション。他のポジションの役割との兼ね合いで起用選手を考える感じか。
エネル・バレンシア
エクアドルのバレンシアだが、マンチェスター・ユナイテッドで活躍をしていたアントニオ・バレンシアの親戚などではない。大きな長所はないが、オフザボール、スピード、加速力あたりがそこそこ高いポーチャーな感じの選手。集中力が低め。
ブライト・オサイ=サミュエル
スピードと加速力が高く、とにかく足が速い選手。ひらめきも高く、何をするかわからない。ドリブルは少し得意だが、足が速いこと以外は微妙。
ディエゴ・ペロッティ
テクニック、ドリブル、ひらめき、バランス、敏捷性とドリブルに関係する能力が全て高い優秀なドリブラー。クロスとパスが高かったり、視野もそこそこ優秀でパスやアシストの能力もある。
マメ・ババ・ティアム
大きな長所はなく、ドリブル、シュート、パス、オフザボールと全般的にそこそこなアタッカー。
シナン・ギュミュシュ
決定力が15とシュートが得意で、他の攻撃系のスキルも全て14とそこそこ技術力のある選手。
フェルディ・カディオグル
オランダの世代別代表の選手で、まだ武器になるような大きな長所はないものの、ひらめき、テクニック、敏捷性あたりが高くて有望な感じがする。2列目ならどこでもできるので使い勝手も良い。
トップ下
エジルはもちろんメチャクチャ強いのだが、ペルカスもなかなかの選手で層の厚いポジション。
メスト・エジル
クラシカルな10番タイプで、運動量やフィジカルが高くない一方で、攻撃関係のスキルとメンタルが非常に優れている。現代のインテンシティが高くアスリート化しているフットボールの中で居場所がなくなりつつあるタイプだがロマンがあふれている。トルコのリーグは外国人選手の出場に制限があるが、エジルは元ドイツ代表だがトルコ国籍も持っている。
ディミトリス・ペルカス
流石にエジルには劣るがなかなか優秀なトップ下。テクニック、ドリブル、ひらめき、敏捷性が高くてドリブルが上手く、パスと視野が高いのでアシストにも期待ができる。
フォワード
メンタルに長所があるシセと、フィジカルに長所があるサマッタとタイプが分かれており、好みによってどちらを使うか決まるかもしれない。しかしシセのスタミナが少なく、出場時間が限られるかもしれないので、どちらかを先に使うかという話になるかもしれない。
パピス・シセ
イングランドのニューカッスルなどで活躍をしたベテランストライカーで、オフザボールや予測力が高く、ボールを持っていないときの相手ディフェンダーとの駆け引きが上手いというベテランらしい選手。
ムブワナ・サマッタ
スピードと加速力が高く足の速い選手。攻撃系の能力はおおよそ13前後あり、何でもそこそここなせる。
戦術
今回はエジルを中心とした戦術を考えてみた。その主役のエジルはトップ下でトレクアルティスタを任せる。トレクアルティスタはフォワードとミッドフィルダーの間を攻撃的に自由に動き回る役割なので、その動き回るスペースをあけるためように周りの選手の役割は考えた。
まずはフォーワードなのだが後ろにエジルがいるので、スペースをあけるために、どんどん前に出るポーチャーを任せる。シセとサマッタのどちらをスタメンで使うか迷ったが、シセを先に使うことにした。後半に足の速いサマッタを投入して、足の止まった相手を狙う作戦(シセが元ニューカッスルなのでやっぱりスタメンで使いたいじゃないですか)。
中盤は両者とも攻撃時にポジションから大きく動かない、セントラルミッドフィルダーのサポートと守備に設定をして、前のエジルの動きを邪魔しないようにした。サポートはチームワークが高く周りに配慮がききそうなオザン・トゥファン、守備は中盤の守備的な役割が天職なグスタヴォに任せた。
サイドの攻撃的ミッドフィルダーも、右はウイング、左はインバーテッドウイングとサイドにはるものを設定。右はミッドフィルダーがサポートなので、多少は底からのサポートもあるので、完全にサイドによったウイングにした。一方で左はミッドフィルダーが守備なので、あまりサポートが期待できないので、サイドによりつつも、最後で中央に入るインバーテッドウイングにした。更にチャンスメイクに関してはエジルに任せるので、両者とも攻撃的に設定をした。
サイドバックは両サイドともウイングが攻撃的なのでバランスを取ってサポートに。右はギョニュルがスタミナ的にしんどいのでサンガレを起用、左はエルキンが守備に難があるのでノヴァークを起用した。
センターバックはティセランとセルダル・アジズのチーム内では足の速さと予測力の高さがある2人を選んで、ラインを大きく上げる守備をした。
攻撃的ミッドフィルダーより前が全て攻撃的な役割で、前後が分断されて
結果
リーグ戦もカップ戦もともに制覇をして2冠を達成した。リーグ戦の目標は優勝を求められるくらいの強豪クラブなので、求められる結果を残すことができてよかった。
今まではトルコのリーグは18クラブで行われていたが、昨シーズンはコロナの影響か降格が無かったようで、2部から昇格した3クラブも含めて今期は21クラブでの開催となったようだ。そのため他のリーグと比べると試合数は多いが、勝ち点は100とかなり多い水準だった。得点は91ととても多いが、それ以上に失点が18と極めて低い水準で、少し攻撃的な戦術だと思っていたが、予想外に非常に堅い守備だった。
個人の成績を見るとエジルは8得点14アシストと期待通りの中々な活躍をしてくれた。キーパスを見ても90分あたり4本と非常に多くのチャンスメイクをしていたようだ。
また、右サイドのバレンシアが19ゴール13アシストと想定以上の大活躍をした。シセも22得点と活躍をした。
課題
多くの勝ち点を手にして、得点は多く、失点は極めて少なかったので戦術にあまり欠点は無いように感じなかった。
選手層も、トルコのリーグで見ればかなり良い方なので欠点は無いように思えるが、エジル、シセ、グスタヴォといった主力メンバーの年齢が高めなが気になるくらいか。
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