Football Managerのリサーチャーにインタビュー 南アフリカ編(翻訳記事)

2020年11月4日水曜日

FMリサーチャーにインタビュー Football Manager シリーズ関係なく楽しめる記事 翻訳記事

t f B! P L

ジャーナリストとFootball Managerのアフリカのヘッドリサーチャーの2足の草鞋を履くRob Delport氏にリサーチャーの仕事についてインタビューをしている記事です。南アフリカはアフリカでは唯一の正式に収録をしているリーグですが、そんな南アフリカ特有のリサーチャーの難しさについても語っています。

Football Managerでは、選手の能力、クラブデータ、スタジアム情報を目にすることがありますが、それはどこから来ているのでしょうか?このシリーズでは、このゲームを作る上で重要な役割を果たしている人たちを紹介していきます。

リサーチャー(※FM内の選手能力などのデータベースを作り上げるためのスカウト的な人達)は私達と同様にFMシリーズのファンであり、国内のクラブ、リーグ、代表チームを可能な限り正確に表すことに情熱を注ぐためにこの仕事を引き受けました。

Rob Delportは南アフリカのヘッドリサーチャーで、約10年間FMに携わっており、何百もの試合を観戦し、代表チームを含む国全体のデータを確実に管理しています。古参のファンの方の中には、2014年のドキュメンタリーでRobをご存知の方もいらっしゃるかもしれません。

リサーチャーを始めたきっかけは?

私がいつもゲームを手に入れて最初にやることは、南アフリカのデータベースをできるだけ正確にするために、何週間もかけて作業をすることでした。覚えている限り、何かしらの形でFootball Managerをプレイしてきました。SIがシリーズのタイトルをFMにした頃に、私はこのゲームに夢中になっていました。数年前にSIがFM Live(※過去に存在していたFMのオンライン版)をリリースしたときには、もちろんプレイしをなければならなかった。そのゲームを通じて、南アフリカのリサーチポジションが空席になったことを知り、リサーチチームに連絡を取り、応募し、テストを経てデータベースを引き継いだのです。

選手の能力を適切に評価をするためにどれくらいの試合を見る必要がありますか?

これは難しい質問ですね。私は適切に評価を下す前に、少なくとも10試合は選手を見なければならないと感じています。必要な試合数には幅があり、試合のレベルや相手チームの強さに依存します。私は幸運なことにフルタイムのジャーナリストなので、私はとてもたくさんの試合を観戦していて、毎年平均で200以上の様々なレベルの試合を観戦しています。この仕事をしていると、選手たちを若い頃から見ることができるので、成長を追うことができます。

評価が難しい能力は?

メンタルの能力は常に最も難しいと思います。しかし、トレーニングや親善試合、試合などで多くの時間をとってスカウトをすることで、多くのことを知ることができます。

潜在能力の評価はどれくらい難しいですか?

才能は目立つものだと思っています。サッカー選手がどんなタイプの選手かがわかれば、それを見極めるのは簡単だと思います。特に南アフリカのような国で難しいのは、その才能がどこまで通用するかということです。南アフリカにはあらゆるスポーツにおいて、信じられないほど才能ある選手がいますが、本当に世界的なスターになるためには、一貫して常に上を向いて成長していかなければなりません。一定の基準でプレーをしていなければ、常に向上し続けることはできません。また、自分の可能性を最大限に引き出すためには、ハングリーさと野心が必要です。

注目をしていた選手の中で活躍をした選手はいますか?

数え切れないほどいます。私は幸いにもユースレベルでプレーしていた何人もの選手を見てきました、そして彼らが本格的なプロになるのを見てきました。また、そうでない選手も数え切れないほど見てきました。もちろん、世界的なスーパースターにはなってはいませんが、海外で活躍をしている選手をあげていきたいと思います。

リバルド・コッツィーエのような人は興味深いケースですね。彼のプレーを初めて見たのは15歳くらいの時ですが、1年後にアヤックス・ケープタウンのファーストチームに入ってきた時も驚きはありませんでした。偶然にもその頃、FMのドキュメンタリーが制作されていて、クルーが南アフリカに来た時に、実際に彼に焦点を当てたんです。数ヶ月後、彼は南アフリカ代表史上最年少のフル出場を果たし、ドキュメンタリーが公開される直前に代表キャップを獲得しました。しかし、足の骨折が原因で、本来であれば達成すべき進歩が妨げられ、セルティックへの移籍は失敗に終わってしまいました。現在は、南アフリカのトップクラブであるマメロディ・サンダウンズで回復の道を歩んでいます。

パーシー・タウ(現在はブライトンの選手だが、クラブ・ブルージュにローン移籍中)は、ユースレベルで初めて見て、10代の頃に2部リーグのウィトバンク・スパーズへの期限付き移籍中にプレイをみた。フランスのモンペリエにいるキーガン・ドリーは、ユースの大会でプレーしてときに初めて見たが、今は順調に成長している。

同様に、スウェーデンのヴァールベリの若手、タシュレック・マシューズとルーク・ルルーにも注目しておくと面白いでしょう。これらは期待の若手のほんの一例に過ぎないが。現在の南アフリカのプロになれそうな選手を見てみると、約25%がプロ契約を結べそうで、20~40%がファーストチームにはデビューできそうだと思います。

南アフリカのリサーチで特有な課題があったりしますか?

まず第一に、私が引き継いでからある種のことは改善されましたが、私が始めた頃はほとんど記録が残っていませんでした。ほとんどのクラブはウェブサイトを持っておらず、あったとしてもほとんど更新されていませんでした。正直言って、私もジャーナリストでなければ、情報を入手するのは難しいものがありました。幸いにもテクノロジーがそれを変えてくれましたが、私たちの国はまだ広大な農村部を持つ国であり、サッカー選手の多くはそのような地域の出身者であることに変わりはありません。そのため、彼らがクラブに定着するまでの間は、生年月日でさえも追跡することが問題になることがあります。もちろん、すべての情報が信頼できるわけではありません。ジャーナリズムと同じように、1つの情報源を信頼することはできませんので、ソースとなる情報を二重三重にチェックすることが重要です。

ジャーナリストとしての仕事とFMの間に共通点はありますか?プレーヤーや情報のリサーチにFMを使ったことはありますか?

この2つの仕事は、私にとっては手を取り合ってやっています。南アフリカのプロサッカー関係者は、私が国内の選手について詳しいことを知っているので、定期的に意見を求められます。また、外国人選手について記事を書くために考えるときには、FMのデータベースに何が載っているのか、その外国人選手の出身国に知り合いはいるのかなどと聞かれることもよくあります。私たちのスカウトネットワークは世界のほとんどの地域に広がっていて、長年にわたってFMの国際的なスカウトとはとても親密な関係になっています。

また、ある選手がしばらく姿を消し、数年後にクラブと契約するという状況もありますし、自分が最後に見たかもしれないジュニア時代の選手を再調査するために、自分自身の古いリサーチを使っていることに気がつくことがあります。

ジャーナリストとして、Football Managerは間違いなく私の情報源の一つであり、ツールの一つです。私たちリサーチャーの多くは、すべての国で簡単には入手できない情報を見つけるために時間を費やしています。私は多くのソースで情報の検証しようとしていますが、FMはすべてのサッカージャーナリストのためのとてつもない情報源だと思います。

また、FMのリサーチャーとして、ジャーナリストとして現場に立ち、現場に密着し、話や噂を聞いたりすることは、私のリサーチの助けになります。コーチから選手に対する意見を聞いたり、試合を見ているだけでは得られない情報を得ることができます。私が収集したデータはすべて、私の意見だけでなく、多くの意見を組み合わせたものです。選手もまた、情報源です。ある時は彼ら自身について、ある時は他の選手について。

つい先日、ある選手から、彼の田舎の村で生まれ、プロ契約を結ぶ寸前の若手選手の話を聞きました。ネット上の情報では、この少年はどこか別の州で生まれたとされていました。しかし、彼が3歳の時に家族は引っ越しをしていて、彼はズールー族ではなく、ゾサ族でした。

リサーチチームとしての立場が、あなたのFMのプレイに影響をしていますか?

間違いなくしています。ヨーロッパで監督をする華やかさや魅力はありますが、私はよく南アフリカを拠点とします。何シーズンか経験してから、ヨーロッパへ進出をすることが多いです。南アフリカのリサーチをどのようにゲームに応用しているかを見ることは、私にとっても重要なことです。また、私はOTT(※動画などのコンテンツを提供するサイトのこと)がちょっと好きだったりします。ヨーロッパでプレイするときでさえ、私のチームは南アフリカの選手が多いです。

ジャーナリストとFMのリサーチャの2足の草鞋を履いている彼のインタビューでした。この2つはとても相性の良い仕事な気がするので、日本にも彼のような存在が表れても良いのではないかと思います(もしJリーグが収録されることがあれば)。経歴を調べるにも、現在はTransfermarkt.comとかいう便利なサイトがあったりしますが、FMもなかなかきれいにまとめられているので良いと思いますし、海外から移籍してくる選手がどんな感じの選手であるかを知りたいときは、FMの能力を見るのもそうですが、現地のFMリサーチャーに問い合わせることが出来る太いパイプがあるのはジャーナリストとして大きなアドバンテージになるのではないでしょうか。

南アフリカのリサーチの特有の問題として、出自や生年月日の問題が上がっていました。先進国のように戸籍制度が完全に整っていなかったりする国々なのでしょうがない問題かと思います。このことはFMだけではなく、現実でも年代別の国際大会に年齢が超過している選手が出場してしまうことで問題になっています。アフリカU-17選手権では骨を調査することで実際の年齢を割り出して、問題があった選手には失格処分を下していたりします(アフリカU-17選手権、1日目で6選手が失格処分に - Qoly)。フル代表と比べて年代別代表の方がアフリカ勢が上位に行きやすかったり、アフリカ出身の期待の若手が伸び悩んだり衰えるのが早かったりと、様々な問題があった気がします。

元ネタ:THE RESEARCHER INTERVIEWS | SOUTH AFRICA

このブログを検索

プロフィール

サッカー監督シミュレーションゲームのFootballer Managerに関する動画やサイトを作っている人です。 かれこれFM2013からやっているけど、永遠の初心者。 好きなサッカークラブはイングランドのニューカッスル・ユナイテッド。 当ブログではプレイしているゲームについての...

ラベル

QooQ