今回は英語の記事翻訳で、テーマはシンプルな設定の戦術の組み方です。
元ネタはこちらです:How to Create Simple, Winning Tactics in FM21 | Football Manager 2021
Twitter(@kerlon_fm)もやっているので、よろしければフォローをよろしくお願いいたします。
Ihor Crusadertsar氏によるこのガイドは、一般的な選手の役割を利用して、「シンプル」でありながら効果的なサッカーを実現するためのものです。
シンプルというのは、非常に直接的で美しいプレーのないサッカーという意味ではなく、プレイヤーからの戦術的なインプットが最も少なくて済むスタイルのことです。
このようにして戦術を構築する場合、戦術目標を達成するためには、(選手の能力に応じた)賢い選手選択に頼らなければなりません。選手の能力は、その選手がピッチ上で、また戦術の範囲内でどのように振る舞うかを決定する上で重要な役割を果たします。例えば、高いチームワークを持つ優れたテクニカルなパサーは、実際にプレイメーカーの役割を指定しなくても、プレイメーカーとして行動する傾向があります。同様に、より攻撃的なフォワードの役割に配置されたクリエイティブなプレーヤーは、創造性と攻撃性のユニークなブレンドをもたらします。
決定力、オフザボール、冷静さの能力が高いストライカーは、たとえサポートの役割であっても、主要な得点源になります。
戦術構成
現実でもFM21でも、勝つための戦術とは、多様性と予測不可能性があるものです。そのためには、選手の役割を変化させながら、チームの指示を最小限にとどめ、役割がゲームを左右するようにします。このようにして、実行や調整が容易な戦術を作り、選手との間に流動性を持たせるのです。
目的は、指示量(チームと個人の指示数)が「シンプル」でありながら、選手がピッチ上で行うプレーが「複雑」であるような戦術を作ることです。このようにして作られたサッカーは、選手の行動や動きの多様性と数の多さの両方で豊かなものになります。
役割の選択は、多様性と予測不可能性の達成にどのように役立つのでしょうか?FM21の例として、古典的な4-4-2フォーメーションを見てみましょう。2人のストライカーと2人のウイングで攻撃を仕掛けるのは比較的簡単なはずです。
役割を見ただけでは、ストライカーが前に出て攻撃し、ウイングがサイドを走って彼らにクロスを供給すると思うでしょう。これは、選手の能力がこのような動きに向いている選手だけを起用した場合に起こることですが、長期的には、相手にとって非常に反復的で予測可能なプレーになってしまうでしょう。
このような予測可能なサッカーは、ペースがありクロスを上げられる優秀なウイングがいる下部リーグでは非常にうまくいくでしょう。しかし、精神的に優れたディフェンダーやミッドフィルダーを擁する上位リーグでは、そのようなサッカーは通用しないでしょう。より大きなクラブで成功するためには、選手の選択によって戦術に多様性を持たせる必要があるでしょう。それを念頭に置いて、前線4人を再構築してみましょう。
バランスのとれた戦術を作るための経験則として、2人の選手が同じことをしてはいけないと考えています。フォワードであれ、ディフェンダーであれ、同じです。そのために、いくつかの役割や任務を見直しました。形は同じでも、選手たちの動きはまったく異なります。
ストライカーと同様に、中盤とディフェンスのセットアップにも同様のコンセプトを適用することができます。
CM(ディフェンス)やSB(サポート)などの役割は少し単純に見えますが、これらの役割を担っているすべての選手が同じように行動するということではありません。チームや個人の指示がない場合、選手の行動は、選手の能力やユニークなプレイ特性に強く影響されます。選手の能力や特徴をすべて研究することは、常に戦術を作る上での最初のステップとなります。また、チームのローテーションを考えるときには、さらに重要になります。選手によっては、同じ戦術を使っても、2番目のチームと1番目のチームではまったく違うプレーをする可能性があるからです。
例えば、運動量、ポジショニング、ジャンプ到達点、タックルに優れたサイドバックは、後ろでしっかりとした守備をします。時には、第3のセンターバックのような役割を果たします。特に、「常に後ろにいる」という特徴を持っていればなおさらです。彼は、ドリブル、加速力、オフザボール、クロスを得意とするもう一人のサイドバックとは明らかに異なる行動をとるでしょう。さらに「もっと前に出ろ」や「ドリブルをもっと使え」などのアグレッシブな特性を加えれば(訳者注:個人戦術設定とプレイ特性を混同している?本当はチャンスがあれば前に出ると~サイドをドリブルするあたりか)、攻撃的なウイングバック、あるいは(適切な特性を与えられれば)インバーテッドウイングバックのように振る舞うこともできます。これらはすべて、極端なな役割を使ったり、個別の指示を追加したりすることなく実現できます。
レスターでは、ダニエル・アマルテイとティモシー・カスターニュの両選手が右のサイドバックとしてプレーすることができます。しかし、同じサイドバック(サポート)という役割にもかかわらず、2人の選手はこの役割を全く違ったものにします。カスターニュのプレイ特性は、彼をより攻撃的にプレイさせ、この行動はあなたの幅広く戦術に大きく影響します。
さらに、選手を使い分ける際に役割を変える必要がないため、試合中の調整が容易になるというメリットもあります。例えば、相手の弱点を突くために右サイドをより攻撃的にする必要がある場合、アマルテイの代わりにカスターニュを入れれば、彼の攻撃的な特性を最大限に生かすことができます。
まとめ
それでは「シンプルな」4-4-2を実行してみましょう。一見シンプルに見えても、選手の能力や特性を考慮すると、複雑になる古典的なフォーメーションです。
このフォーメーションのストライカーのデュオは、4-4-2が優れたものになるかの重要な要素です。FM21では、2人の選手がお互いに完璧に補完し合うことで、平均的な4-4-2ではなく、試合に勝ち最終的にはトロフィーを獲得できる4-4-2になります。
ワールドクラスのストライカーが2人いなくても、2人の能力を賢く組み合わせることで、その不足分を補うことができます。2人のストライカーを使うことで、エリートのゴールスコアラーやプレーメーカーの不足を補うことができます。最後に、スキルセットが大きく異なる2人の選手を、より効果的に組み合わせて使うことができます。他のことはあまりできない純粋なゴールスコアラーと、プレイメイキングに長けた長身のフォワードをマッチさせれば、どちらの選手も単独では微妙でも、強力なストライカー・コンボを作り出すことができます。
例えば、スリマニをターゲットマンとして設定していなくても、彼の能力(ジャンプ到達点やパスなど)によって、攻撃のほとんどの場面で自然とくさび役になります。これは、あなたがチームにボックス内への高いクロスとより直接的な攻撃の両方を指示する場合に特に当てはまります。さらに、ヴァーディのようにスピードがあり、精神的にも強く、最後までやり遂げることができる選手と組み合わせれば、残りの戦術を組む前に成功の方法を知ることができます。
私が4-4-2を気に入っているのは、その核心がバランスのとれた選手間のパートナーシップにあるからです。これは、私が紹介しようとしているもうひとつのコンセプトである「戦術的な多様性」と自然に調和します。上の例のように、2人のターゲットマンや2人のポーチャーで行くのは理想的ではありません。2人のパートナーにはそれぞれ別の分野で優れた能力を発揮してもらい、それらを組み合わせることで、より完成度の高いパッケージを作ることができるのです。同様に、ウイングにおいても、2人のプレーヤーがまったく同じことをする意味があるでしょうか?相手がこのタイプのプレーを封じることに長けている場合、あなたは両サイドでハンディキャップを負うことになります。
戦術の多様性を高めるためには、スピードに優れ、ターゲットマンへのクロスを得意とするウイングを1人置くべきでしょう。一方、もう一方のサイドにいるパートナーは、ドリブルやパス、そしてロングシュートなど、他の分野に強みを持つことが理想的です。同様に、弱い方の足のサイドでプレーすることで、強い方の足で中に切り込み、ドリブルや創造性を生かすことができるでしょう。
ウイングの後ろでは、サイドバックがお互いを補い合い、前のウイングを補完する必要があります。そのため、内側に切り込むウイングの後ろには、速くてアグレッシブなクロッサーを配置し、伝統的なクロスをするウイングの後ろには、より守備に責任を持つサイドバックを配置するのが理想的です。あなたのワイドプレーヤーは次のようになります。
このように、ウイングとサイドバックのパートナーシップは、それぞれ異なる役割を果たす選手で構成されており、戦術に多様性をもたらします。
中盤のパートナーシップは、1人のボールハンターと1人の冒険的なクリエーター兼汗かき役で構成されています。インバーテッドウイングや攻撃力の高いサイドバックに近い側にボールハンターを配置することで、フォーメーションに必要なバランスを取ることができます。これにより、他の選手の攻撃的な動きが多い側に、常に1人の選手が下がって守ることになり、バランスが取れます。
例示したフォーメーションを完成させるためには、センターバックのペアも私の経験則に従うべきです。私の理想的なパートナーシップは、ウェス・モーガンのような年配で遅い(しかしスキルは優れている)ディフェンダーと、プレーの予測に優れた素早いプレーヤーの組み合わせです。私は彼らの役割を適宜選択しますが、彼らの特性がほとんどの仕事をこなしてくれます。
チームや個人の指示を選ぶ前にも、何も指示を出さずにバランスのとれたチームのメンタリティで試してみてください。
以上で、「シンプル」で「バランスのとれた」4-4-2のセットアップに関する私の小さなガイドは終わりです。賢い選手分析と役割選択にどれだけの力が秘められているか、お分かりいただけたと思います。FM21では、チーム作りが楽しみの半分を占めると私が信じている理由でもあります。さあ、今すぐ試して楽しんでみましょう。
今回の記事の筆者はかなり訳者と似た遊び方をしている気がして、かなり同感できる点や、自分もやっている点が多かった気がします。たとえばウルヴァーハンプトンでのプレイガイドでは片方のウイングは外を攻めて、もう一方のウイングはカットインをしていたり、片方のフォワードはエリア内での勝負が強いフィジカルのある選手で、もう一方のフォワードは足元でボールを受けるのとロングシュートが得意だったりと、タイプの違う選手を組み合わせて、相手が対策を取りづらくしていたりしました。
0 件のコメント:
コメントを投稿