皆さんご存じかと思いますが、マリオ・バロテッリは若いころは非常に期待をされていて、サッカー監督ゲームFootball Managerの昔のシリーズでもポテンシャルが最高評価となっていました。しかしながら、問題のある性格の持ち主で、プロ意識にも欠けており、彼が持っている素晴らしいポテンシャルを発揮させることが出来ませんでした。
そんな彼がもし、クリスティアーノ・ロナウドのようなプロ意識を持っていて、誰よりも早くジムに顔を出して、1日に6度の食事と5度の仮眠をとって、酒やたばこを一切やっていなかったらどうなっていたでしょう。
ということで、バロテッリを14年若返らせて、インテルでプロデビューをしたシーズン開始時の年齢の16歳に戻して、その上、サッカーに対する心構えをクリロナと同じレベルにして、どのようなサッカー人生を歩むのかサッカー監督ゲームFootball Manager 2022(以降FM22)で検証をしてみました。FM22がどんなゲームか知らない人はこちらの記事を見て欲しいです。
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1年目
というわけで、矯正をして、16歳に戻したバロテッリが以下の通り。
FMは能力が1-20の20段階で評価をされていて、セリエAのレベルで言うと、15以上が長所、10未満が明確な短所という感じ。まずは試合中にどれだけ長い時間本気を尽くそうとできるかの能力の勝利意欲が7だったのを20、体調管理の上手さの健康さが10だったのを20、裏パラメータだが、どれだけサッカーに対して真面目に取り組むかのプロ意識が1だったのを20に変更をした。記事の頭でバロテッリをクリロナと同じ心構えにするといったが、FM22では実際にクリロナはこれらの能力が全て20に設定されている。その他にも試合中にカッとしないように気性を20、ダーティーなプレイをしないようにスポーツマンシップも20に設定をしておいて、退場をしないようにしておいた。また、ポテンシャルはFM09で設定されていた最高評価にしている。それ以外は現在の31歳のバロテッリとなっていて、総合的に評価をすると、セリエAだと中下位クラブのスタメンフォワードというレベルか。ちなみに顔写真も現在のものなので16歳というには少し無理がある気がする。
現実でのこの年齢の時のバロテッリは前述の通りインテル1年目で、12月16日に下部組織からトップチームに招集されセリエAデビューを果たしている。このトップチームに引き上げた監督はマンチーニで、バロテッリは彼にかなりお世話になっているようで「父親のような存在」と慕っているらしい。流石にインテル1年目で16歳という年齢もあって、まだ悪童エピソードはあまりなく、練習中にイブラヒモビッチから「お前はここでプレーできると思っているのか?今日はここで練習させてもらえたようだが、終わったらここを去るんだな」や「お前は下手くそ過ぎる。サッカーをあきらめろ」と言葉を浴びせられた話くらいしかない。ちなみにこの後にイブラヒモビッチはバロテッリを自身の代理人のライオラに「凄い若手がいる」と紹介していたりするらしい。前述の練習中の発言はイブラヒモビッチ流の愛情表現だったのかもしれない。バロテッリ自身もイブラヒモビッチのこういった態度を肯定的に受け入れているようで「常に俺に厳しかったが、ピッチでは俺がやりやすいようにしてくれた。多くを要求する選手だが、常に関係は良好だった」というコメントも残している。
というわけで1年目のバロテッリの成績は以下のような感じ。
現実でのバロテッリはリーグ戦で先発出場が6試合で、途中出場が5試合の合計11試合に出場をしているが、この世界では5試合の途中出場となっていて、現実では3ゴール3アシストだったが、ここでは1ゴールだけと、現実より劣った成績になっている。14年前のインテルだと同じフォワードのライバルにはイブラヒモビッチ、アドリアーノ、クレスポとなかなか濃いメンバーがいたが、現在でもラウタロ・マルティネス、ジェコ、サンチェス、ホアキン・コレアと選手層が厚く、出場機会を多く得ることが出来なかったようだ。
ちなみにインテルの成績はリーグ戦は2位で、セリエAはユベントスが優勝をした。ユベントスの勝点が82で、インテルが80だったのでかなり惜しい結果だった。CLはマンチェスター・ユナイテッドに敗れてベスト8だった。
顔はどう見ても30歳で、189cm100kgという巨体だが、U21のイタリア代表の試合に選出をされていたようで、2試合に出場をしている。対戦相手が少し可哀そうだ。
デビュー戦の相手はウェールズ代表で、前半38分にU21代表初ゴールをあげているのだが、42分に退場をしている。
どうやらかなりひどいタックルをお見舞いしていたようで、3試合の出場停止処分を受けていた。この辺の性格も矯正していたつもりだったのだが、秘めていたものを発揮してしまったのか。ちなみに現実でもU21イタリア代表で初ゴールした直後に退場をしている。
2年目
バロテッリはガーナ移民の息子のためもともとはガーナ国籍しか持っていなかったのだが、現実ではこのシーズンにイタリアの市民権を取得してU21イタリア代表デビューを果たしている。しかしながら、招集の際には朝までディスコで遊び明かし飛行機に乗り遅れて、U21代表監督を激怒させるなど悪童の片鱗を見せている。まだ18歳のはずなのだが、そんな年齢からディスコに入ってもよいのだろうか。ちなみにこのシーズンから監督が父親のように慕っていたマンチーニからモウリーニョに変わっている。
というわけで2年目のバロテッリの成績は以下の通り。
28試合に出場をして8ゴール3アシストとなっている。8ゴールのうち3本はPKで、出場時はPKのキッカーを任せられているようだ。現実でマンチェスター・シティのときの同僚だったキーパーのジョー・ハートにはPKの技術を称賛されており、このゲームでもPKの能力が18とかなり高い評価がされている。また、U17とU19のイタリアの最優秀フォワード賞を受賞している。
現実では22試合に出場で8ゴール1アシストだったので、現実より良い成績になっている。早速プロ意識の高さの良い影響が出ているのだろうか。
昨シーズンに同じフォワードのジェコが引退をしたり、サンチェスも34歳になって衰えを隠せなくなってきて、フォワードの中でのバロテッリの序列が上がって出場機会が増えたようだ。しかしながら絶対的なエースのラウタロ・マルティネスがいて、序列的に次はホアキン・コレアのようで、バロテッリは3番手の扱いのようだ。
インテルの成績はリーグ戦は4位で、CLは準決勝でマンチェスター・シティに敗れてベスト4
だった。
3年目
現実では、昨シーズンから出場機会を増やしてチーム内である程度の地位を確立してきたせいか、この頃から悪童っぷりを発揮し始めている。CLのグループリーグの試合では、フォワードに怪我人が多発していて、チームにフォワードがバロテッリしかいなかったのだが、前半でイエローカードを貰ってしまい、監督のモウリーニョから「マリオ。我々はベンチにストライカーがいない。君を交代させることはできないんだ。誰にも触らずにボールにだけ触れ。誰かに挑発されたり、審判が過ちを犯した場合も反応してはダメだ」とハーフタイムの15分中14分も言われ続けていたにもかかわらず、後半開始直後に2枚目のイエローをもらって退場をしている。また、決勝トーナメント準決勝のバルセロナ戦では試合前から「今日の俺はやる気がない」と言いふらし、実際に試合では中盤から無理なシュートを連発して、チームメイトのディエゴ・ミリートは激怒をしてバロテッリを殺したがっていたらしい。試合後にはピッチにユニホームを投げ捨てて、ロッカールームへと下がっていったのだが、しっかりとマテラッツィ先輩から鉄拳制裁を食らっていたようで、それを見ていたイブラヒモビッチによると「マテラッツィはバロテッリを殺す勢いだった」とのことだ。モウリーニョ曰く「私とマリオが過ごしたインテルでの2年間で200ページもの本を書くことができるよ。でもそれはドラマではなく、コメディーになるね」らしい。その他にも試合中にローマのトッティに「お前は終わった選手だオッサン」と発言してローキックを食らったりと、このシーズンはネタに欠かない。
というわけでこの世界のバロテッリは以下のような感じ。
30試合に出場をして10ゴール5アシストという結果。イタリアのU19最優秀フォワード賞と、世界最高の若手ランキングで2位を獲得している。現実でも26試合出場で9ゴール6アシストという結果で、あまり結果に差は感じない。ちなみに、このシーズンでもらったイエローカードの枚数は8枚で、イタリアでプレイをしているフォワードの中で一番多い枚数になっている。しかしながら同僚のラウタロ・マルティネスも8枚で同じく1位タイで、おそらくバロテッリ個人のせいというよりは、チームの戦術のせいかもしれない。
今年のインテルはセリエAで優勝をして、CLはレアル・マドリードに敗れてベスト8だった。
また、10月11日の親善試合のオーストラリア戦で、イタリアのA代表にも初出場をしていて、2ゴールをあげている。現実ではその10ヶ月後に代表デビューをしているので、代表に関してはこの世界が一足進んでいる。
4年目
現実ではこのシーズンでイングランドのマンチェスター・シティに移籍金38億円で引き抜かれている。ちなみにマンチェスター・シティの監督は、インテルでバロテッリをトップチームに引き上げたマンチーニである。
イングランドに活躍の場を移したバロテッリは、最初から飛ばし気味で、ネタが多いので箇条書きにする。
- ミラノの共和国広場で友人と車に乗りながらおもちゃの銃を宙に向け連射
- イタリアの女性刑務所に弟とともに無断侵入
- 移籍後の9ヶ月で交通違反の罰金を合計130万円、レッカー移動を27回される
- 練習で同僚のボアテングを突き飛ばして喧嘩
- ライバルのマンチェスター・ユナイテッドの主力ルーニーの彼女をレストランで見つけて、「ルーニー、ルーニー」と囃し彼女を指さして大笑いし、さらに彼女の連れの1人に喧嘩を吹っかける
- マンチェスター・ユナイテッドのファーディナンドを挑発しまくってキレさせる
- 退屈なので練習施設の窓から下部組織の選手に向けてダーツを投げる
- ビブスを1人で着ることが出来ないのがバレる(今では着れるらしい)
- カジノで約270万円勝って気分を良くして、約10万円をカジノを出て行くときに見かけたホームレスにプレゼント
- 練習場によく来る子供がいじめられていることを知って、学校へ行っていじめた子供に直接叱った上、校長にいじめを解決するように強く要求する
- 同僚のテベスとヤヤ・トゥーレに、車を小麦粉だらけにされて、スパイクを練習場の控室の天井に吊るされるという制裁を下される(スパイクを吊るすとは引退をするという意味があるとか。ドイツのサッカー情報サイトTransfermarktでも引退した選手はスパイクを吊るしたアイコンになっていたり)
というわけで今季のバロテッリは以下の通り。
26試合に先発出場をして、今までで一番多い出場時間を得ることが出来たシーズンだった。しかしながらシーズン後半で大きな怪我を2回してしまい、合計で3ヶ月間の離脱をしてしまった。そして今季も3度目のイタリアのU19最優秀フォワード賞を受賞している。
一方で現実では17試合で6ゴールと、出場試合で差がついてきた感じ。
この4年間、クリロナのように真面目にトレーニングをしたおかげで非常に成長をしていて、フォワードの序列ではコレアを抜いて2番目になっていて、3-5-2のフォーメーションを使っているインテルで、スタメンとしてプレイをすることになった。
能力を見てもこのように全体的に一回り成長しており、メンタルは癖のあるものの、スキルは同僚のラウタロ・マルティネス、フィジカルはルカクと同じくらいのレベルになっている。
今季のインテルはセリエAが4位で、CLはグループリーグで敗退となっている。
5年目
現実のこのシーズンのバロテッリは、有名な「WHY ALWAYS ME ?」と書かれたTシャツを見せるゴールパフォーマンスと、上裸でマッチョポーズをするゴールパフォーマンスをしたシーズンである。今季もエピソードが多いので箇条書きで紹介をする。
- プレシーズンマッチで、決定的なゴールチャンスで体を回転させヒールキックでシュートするもこれを外す。スタンドの観客からはブーイングを浴びせられ、激怒したマンチーニによってベンチに下げられる
- ライバルのマンチェスター・ユナイテッドとの試合の前日に、深夜1時に友人4人と自宅の風呂場で花火大会を開催して、火がタオルに燃え移ってボヤ騒ぎになる
- ボヤ騒ぎから数日後、「花火を安全に楽しく行うためのキャンペーン」の大使に任命。イベントで花火の安全な楽しみ方をPRしている
- その年のガイ・フォークス・ナイト(イギリスの人形を燃やす祭り)の人形の題材に使われる
- イタリア代表の試合中にベンチでiPadで遊ぶ
- イタリア代表の新しいユニフォームが気に入らなかったのか、古いユニフォームで試合に出場をするも着替えさせられる
- イタリアに休暇で帰国中にインテルの監督の会見に乱入をする
- ゴールパフォーマンスで「ラファエラ(彼女)愛してるよ」と書かれたTシャツを見せる
というわけで今季のバロテッリの成績は以下の通り。
今季は36試合に出場をして20得点の大活躍で、セリエAの最優秀若手選手を獲得した。現実では23試合で13得点だったので差がついてきた。他にもCLでは12試合で10得点の活躍で、チームの優勝に貢献をして、自身も最優秀フォワードと、得点王を獲得した。代表も1シーズンぶりに出場をして9試合で9得点の活躍をした。
6年目
このシーズンの現実のバロテッリはシーズンの途中の冬にマンチェスター・シティからACミランへ移籍をしている。マンチェスター・シティからは総額5400万円ほどの罰金処分をだされていて、バロテッリはそれに抗議をして裁判沙汰となるなどクラブとの関係が悪化していたり、練習中には同僚のシンクレアに悪質なタックルをしてマンチーニを激怒させるなど監督とも揉めてしまった上に、前半戦で14試合出場で1ゴールとパフォーマンスも良くなかったので放出となってしまった感じか。この頃から少し大人になったのか、それともちょっとしたことでファンが驚かなくなってきたのか、面白い逸話が減ってきて、このシーズンだとコンフェデレーションズカップで、ゴール後にユニホームを脱ぎイエローカードを貰って、試合後に「イエローカード2枚で次節出場停止というのを知らなかったんだ。次はもうやらないよ」と発言したことと、去年ゴールパフォーマンスで愛を伝えた彼女と破局をしたが子供が生まれたことくらいしかない。
ということで、今季のバロテッリは以下の通り。
リーグ戦に34試合に出場をして19得点をあげて、セリエAの最優秀ストライカーと最優秀若手に選ばれた。また、CLでも12試合に出場をして10得点を上げて、CLの最優秀フォワードに選ばれた。
代表でも活躍をして、ワールドカップではイタリアの準優勝に貢献をして、最優秀選手、最優秀若手選手、得点王に選ばれた。
7年目~
インテルでセリエAデビューをしてから7年目のバロテッリはACミランでリーグ戦30試合に出場をして14ゴールという活躍をした。その次のシーズンにはスアレスの後釜としてリヴァプールに加入をするが、16試合に出場で1ゴールとここでは活躍ができなかった。その次のシーズンはミランにレンタルで戻ることになるが、ここでも活躍をすることが出来ず、その後はフランスのニース、マルセイユ、イタリアのブレシア、モンツァ、トルコのアダナ・デミルスポルとクラブを転々として今に至る。
- リヴァプールでもビブスを1人で着れないことがバレる
- セットプレイの守備の練習を拒否してクロップに説得される
- ローマ教皇に謁見をして若者の模範になることと、ピッチ内外のいかなる挑発にも乗らないように勧められる
- 体重が103kgになる(適正体重は88kgらしい)
- ナポリで出会った男性に「スクーターで海に飛び込んだら24万払う」という賭けを持ちかけ飛び込ませる
そんなこんなで今までと7年目以降の全ての成績は以下の通り。
インテル一筋で22シーズンをプレイして、リーグ戦に合計700試合の出場で365得点となり、出場試合数も得点数もインテルの最多記録となっている。現実のセリエAの最多出場記録を見るとブッフォンの657で、最多得点記録は1929-1954年にプレイをしたピオラの274で、ブッフォンはまだ現役だが、両方の記録を更新している。
引退を決めたシーズンも33試合に出場をして19得点とまだまだ活躍をしていたのだが、低いパフォーマンスを見せるようになる前に引退をしたいとのことで、ユニフォームを脱ぐことを決めたそうだ。やっぱりこの世界のバロテッリは真面目だ。しかしながら、引退試合はセリエA最終節の2試合前で、悪質なタックルをして3試合の出場停止になって、そのまま引退をするというオチをつくってくれている。
代表に目を向けると118試合の出場で99得点という結果。歴代得点ランキングは現実の1位で1965-1974年の間にプレイをしたリーヴァの35得点を大きく上回る。しかし出場試合数は1位のブッフォンが176と圧倒的で、マルディーニとデ・ロッシの間で4番目という感じだ。
獲得したタイトルはセリエAを11回、コッパ・イタリアを6回、CLを2回、ワールドカップは準優勝と3位といった結果。個人タイトルはセリエA得点王を7回、欧州ゴールデンブーツを2回獲得して、バロンドールは2位が最高だったが、世界最優秀選手に1度選ばれた。
ちなみに引退後のバロテッリなのだが、監督を目指して、イタリア国内のBライセンスまでは獲得したのだが、コーチなども含めてどこからも声がかからず、サッカー界に残ることは出来なかった。これだけの経歴を持っている選手だったらインテルから何かしらの役職を与えられても良い気がするのだが、バロテッリはやはりバロテッリなので、オファーが来なかったのか。
検証結果
バロテッリがクリロナ並みのプロ意識を持って16歳から頑張っていればインテルやイタリアのサッカーの歴史を代表するサッカー選手になっていた。
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