今回のプレイガイドはフランスのリーグ1のボルドーです。以前に紹介をしたユベントスの戦術を上位のクラブ以外で使った場合の検証記事です。ボルドーはリーグ優勝を何回か経験しているクラブです。直近では2008-9年シーズンにはローラン・ブラン監督のもと、ヨアン・グルキュフ、カベナギ、シャマフといった名選手がそろっており、優勝をしています。その後は優勝争いに絡むことはあまりなく、ここ最近は中下位あたりに沈んている感じです。
他のクラブのプレイガイドもこちらでまとめてあるので、よろしければご覧ください。
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戦力確認
ゴールキーパー
正ゴールキーパーのコスティルがフランス代表経験があるだけあって優秀。控えのプッサンも年齢の割には優秀で、控えとしているのは心強い感じ。
ブノワ・コスティル
足元があり、キーパーとしてもあまり欠点のない良い選手。年齢が行っているにもかかわらず、フィジカルも悪くない。シュートストップは得意で、空中戦はそこそこといった感じ。ハンドリングがあまり高くなく、ボールをつかみ損ねる機会がありそうなのが少しだけ気になる。
センターバック
コシールニーがとても優秀だが年齢やフィジカルの衰え的に来年頃には使うのが厳しくなっているか。守備に限って言えばパブロやメクシェールも優秀で、このレベルのクラブにしては選手層がかなり良い感じ。
ローラン・コシールニー
元フランス代表で、アーセナルにも所属していたセンターバック。年齢のためか足の遅さが少しあるが、それ以外の守備の能力はワールドクラス。足元も最低限はある。
右ウイングバック
サバリもクワテンも優秀な選手。サバリは運動量と攻撃参加が長所で、クワテンはバランス型という感じ。
ユスフ・サバリ
運動量が豊富で攻撃参加が得意なサイドバック。身体能力とタックルがそこそこ優れていて、他の能力は最低限はあるという感じ。
左ウイングバック
ベニトとプンジェは総合能力は同じくらいだが、ベニトは欠点が無く使いやすい一方で、プンジェはフィジカルに能力が偏っている。
ロリス・ベニト
左のクワテンという感じ。欠点が無く全体的にそこそこ優秀。
ミッドフィルダー
オタヴィオとアドリはそれぞれ個性があって良い感じの選手。トップチームにミッドフィルダーが3人しかおらず、選手層が薄いポジション。
オタヴィオ
守備が優秀でそこそこパスが出せる中盤の底の選手。
右ウイング
ファン・ウィジョとウダンが似たタイプで、献身性があって何でもそこ出来る選手。2人とも戦術とマッチしていると思う。一方でベン・アルファは理想のタイプの真逆。
ファン・ウィジョ
韓国代表で元ガンバ大阪の選手。何でもできる選手で、献身性があるのと、前線の選手にしてはパスが捌ける。
フォワード
一番手のブリアンは足が遅いのを除けばとても優秀な選手。控えのマジャはスタメンのレベルではないが、そこそこ優秀で欠点が無く使いやすい選手。
ジミー・ブリアン
スキルとメンタルは全般的に優れていて、献身的な上に、ボールを持っていないときの位置取り、ドリブル、シュート、パスと何でもできる感じ。フィジカルは身体の強さはあるが足は遅い。
センターバックはコシールニー、ヨヴァノヴィッチ、メクシェール。序列的にはパブロの起用がありそうだが、ビルドアップ能力が無かったり、序盤は怪我でいないのでチームや戦術へのフィットが遅くなりそうなので使わない判断をした。
右のウイングバックはサバリとクワテンで悩みどころだが、総合能力はサバリのほうが高く、大きな欠点もないのでサバリを起用。
左のウイングバックはベニトとプンジェで総合能力は同じくらいだが、欠点があり使いづらいプンジェではなく、欠点が無く使いやすいベニトを起用。
中盤はオタヴィオとアドリ。選手層的にこの二人しかいないのだが、アドリが守備が苦手なところが気になる。
ウイングはファン・ウィジョとプレヴィユ。二人とも献身的でウイングの走行距離が多くなるこの戦術にあった選手。
フォワードはブリアン。体の強さがあるので、押し込んだ状況でエリア内で良い仕事をしてくれそうだが、逆に押し込まれる展開では足が遅いのでカウンターが武器として使えないのが少し微妙か。
結果
リーグ戦は4位、カップ戦は準決勝で敗退となった。リーグ戦は目標が上位半分なので4位はかなりいい成績ではないかと思う。カップ戦も目標以上の成績となった。
勝敗数や得点と引き分けも順位相応といった感じか。3位のマルセイユより勝数は多かったが、ボルドーは負けが多い一方で、マルセイユは引き分けが多く、結果として勝ち点は上回られてしまった。中盤のアドリが守備が苦手なために安定した試合運びが出来なかったのかもしれない。
得点は前線が満遍なくとっていて、アシストも様々なところからされている感じ。
ドリブルとパスが優れている中盤のアドリが一番アシストが多い選手となった。
ユベントスの時と異なり試合を支配できない展開も多かった影響か、全体的に走行量は増えている。左ウイングのプレヴィユにいっては90分あたりの走行量が14kmとなった。
課題
ウイングの走行量が多くなることと、中盤が二人なのでやることが多いといった問題を選手の能力でカバーをする必要がある。サッカーの戦術を「寸足らずの毛布」というたとえをした人もいる通り、何かしら欠点は出てしまうと思うので、そこは選手の能力でカバーをするしかないのかもしれない。
ボルドーの選手層の点の課題では中盤の人数が少なすぎて、どんな戦術であっても苦労をしそうである。
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