今回はFootball Managerで大事な要素の一つの、選手の契約年数と契約更新のタイミングについて話していきたいと思います。あくまでゲーム内での話ではありますが、割と現実の移籍や契約にも通用する面があると思うので、現実のクラブでも割と似たようなスタンスで選手との契約を考えているはずではないかと思います。
その話をする前に大事な前提知識として、移籍金とボスマン移籍について話したいと思います。移籍金とボスマン移籍という見出しでその内容を書きますが、長いので知っている人や、気にならない人は飛ばしてみても良いと思います。
移籍金
選手がとあるクラブから他のクラブへプレイする場を変えた時に、よく移籍金という言葉を耳にすると思いますが、そもそもこの移籍金というものは何でしょうか。
選手とクラブの間には契約が存在しており、その契約の間はクラブから選手に対して報酬が支払われる一方で、選手はそのクラブでプレイをすることとなります。なので、選手が他のクラブでプレイをしたくなったとしても、選手とクラブの間で契約があるため、勝手に移籍をすることは出来ません。ここで選手がどうやって移籍をするかというと、2種類の方法が存在していて、クラブとの契約が切れるのを待ってから新しいクラブへ行くのかと、クラブとの契約を破棄してから新しいクラブと契約を結ぶかです。ここではクラブとの契約を破棄した場合の話をして、クラブとの契約期間が過ぎてからの移籍の話は次にします。簡単に言えばクラブと選手間で話し合って契約を破棄すれば、クラブと選手の間の関係は消滅をするので、新しく他のクラブと契約を結べるということです。
しかしながらこの時、クラブにとって選手がいなくなってしまうと損をしてしまうことが多いと思うので、クラブは選手に対して契約を破棄するのに妥当な額の金銭を要求します。このお金のことを一般的に移籍金と言うと思いますが、このお金はだいたいの場合は移籍先のクラブが支払いますが、場合によっては選手が支払うこともあったりします(例:コウチーニョ、自腹を切ってバルサ移籍…13億円超を自ら支払う【超ワールドサッカー】)。一方で稀ではありますが、現在の契約がクラブにとっても選手にとっても好ましくなくなったとき、例えば、選手は試合に出れなくて出場機会を求めているし、クラブは試合に出ていない選手に給料を払いたくないときなどは、双方の合意の上でお金がかからずに契約を解除することがあります。また監督の場合に多い話で、選手でも稀にはあるケースですが、クラブと監督の間に契約の期間がまだ残されてはいるものの、クラブが別の人を監督にしたい場合がありますが、この時は現在の監督がその職から解任をされても、契約があるので、その期間内は決められた報酬を支払わなくてはいけません。しかし、その監督が別のクラブの監督へと契約が決まった場合は、元の契約は破棄されます(例:クビになっても週給約2000万円!! 金満クラブの元監督が吸う甘い蜜 | フットボールチャンネル)。
ボスマン移籍
前の説では契約期間中に契約を破棄して移籍をする場合の話をしましたが、ここでは契約が切れた場合の移籍の話をします。ある選手が現所属のクラブではなく、他のクラブでプレイをしたいとき、現所属とのクラブとの契約期間が過ぎてさえしまえば、現所属のクラブからは拘束を受けないので、新しいクラブと契約を結ぶことが出来ます。この時、契約は満了をしているため、クラブと選手の間で破棄する契約が存在をしないため、前述のような移籍金は発生しません。この一般的にボスマン移籍と呼ばれています。昔はクラブが選手に対して保有権があるとの考えがあり、このような場合でも移籍金が発生をしていた時代があったのですが、これは労働者の権利である職業選択の自由を侵害していることから無くなりました。一般的にはクラブと選手の契約が満了をする6ヶ月前から、選手は新しいクラブと契約を結ぶことが出来ます。この6ヶ月はクラブと選手の権利を互いに尊重した結果だと個人的には思っています。あまりにも次へのクラブとの契約を結べる期間が速すぎればクラブにとっては損となりますし、短すぎても選手に対して損かと思います。また保有権という考えがないと、優秀な若手選手を保有しているが小さいクラブは、大きな資金を持っているビッグクラブにフリーや安い移籍金で青田買いをされてしまうという問題がありますが、そこらへんは連帯貢献金といった制度でカバーがされていたりします。ボスマン移籍に関しての歴史的経緯などは源さん(@itinose79)が以前ニコニコ動画で解説をしていたので、そちらを見るとわかりやすいかと思います(【第四回ひじき祭】サッカー史 ジャン=マルク・ボスマン【VOICEROID解説】 - ニコニコ動画)。
契約年数
それでは前置きが長くなりましたが契約年数についての話をしたいと思います。選手と契約を結ぶときには契約の期間も設定をすると思いますが、個人的な感覚ですがだいたい以下のように決めています(契約を結べる最長期間が5年の場合)。
- 期待の若手選手:5年
- チームの主力選手:基本5年だが高齢の場合は、主力ではなくなるタイミングを考慮して年数を縮める。
- チームの控え選手:基本2年だが、高齢の場合や来季など近いタイミングで代替の選手が見つかりそうな場合は1年もあり得る。
前述のボスマン移籍の通り、残り契約期間が6ヶ月を切ってしまうと移籍金が0で移籍をしてしまう恐れがあり、それが期待の若手や主力選手だと、クラブにとっては損でしかないので、できる限り長い契約を結びます。しかし長期契約は、ステップアップをしたい選手はクラブから出ていけないことになりますし、今後給料を上げていきたい選手にとってはなかなか給料が上がらないといった、選手にとっては損となることなので、その見返りとしてクラブもそれなりの条件を提示しなくては、選手は契約に合意をしないと思います。その条件としては
- 高い報酬
- 最低移籍金の設定
といったものがあると思います。簡単な方法としては高い報酬を支払ってお金で解決をすることだと思います。選手もクラブとの契約によって支払われる給料で生活をしているので、数年後にはビッグクラブでプレイをしたいという野望があっても、今後怪我をして選手生命が立たれたり、思ったより成長をせずにビッグクラブでプレイをできるレベルに到達をしないかもしれないなどのリスクがあり、一方で現在に長期間の今の能力に対しては高給な契約を結ぶことは安定を得られることになるのでメリットでもあります。なので、クラブと選手のお互いの妥協点として、それなりの給料で長期契約を結ぶといったことが良いと思います。とはいっても高給の長期契約は、選手が怪我などで使い物にならなかった場合にリスクがあるので、ゴール数やクラブの成績で給料が変動するようなインセンティブを上手に活用すると良いでしょう。また、最低移籍金と言って、他のクラブからこの額のオファーが来たら無条件で受け入れることを選手と約束することによって長期契約を結ぶこともできて、このこれもチャンスがあれば移籍がしたい選手と、基本的には移籍をしてほしくはないけど移籍金の額次第ではしょうがないかもといったクラブにとってお互いに納得ができるものだと思います。
契約更新のタイミング
次は契約更新のタイミングについて個人的な意見を話していきたいと思います。基本的には1年に1度、6月頃に契約更新を考えると良いと思います。これが最低限必要なラインだと思います。たとえ選手がまだ数年の契約期間が残っていたとしても、可能な限り上記の期待の若手と主力は5年、控えは2年の契約期間はキープができるように更新をしていった方が良いと思います。とはいっても、基本的に契約更新をするたびに給料は上がっていくので、そこらへんは優先順位をつけて検討が必要といったところです。
ボスマン移籍の節で書いた通り、契約が6ヶ月を切ってしまうとフリーで移籍をされてしまうので、契約の節目である6月頃に契約更新を考えると良いと思います(※リーグによっては契約の節目が異なるので、そのリーグに合わせる必要はある)。ここで、必要な選手は契約期間が6ヶ月を切らないように契約を管理します。しかしこの6ヶ月というのは最低ラインで、残りが1年の時点であともう少しで6ヶ月を切るギリギリなので、この選手を獲得したいクラブがあった場合は、場合によっては来年度にフリーで選手を獲得できるため、かなり足元を見た移籍金を提示してきますし、こちらのクラブ側もかなり不利な状況での交渉となります。なので2年の契約期間は最低でも死守をしたいですし、そこの残り契約期間を目安に、選手をキープするか放出をするかは考えても良いかと思います。可能であれば3年は契約を残しておきたいところです。
最低1年に1回6月とは言いましたが成長著しい若手選手の場合は話が変わってきて、急に大きく能力が成長したり、試合に出て活躍をして市場価値が高まることにより、短期間で大きく要求する給料があがったり、場合によっては他クラブへの移籍を見越して、契約交渉すらしてくれなくなる場合があります(※例えばFM2020のブレシアのトナーリは1年目の最初は要求額が2億円/年だったが、シーズン末には6億円/年に跳ね上がっていた)。なので期待の若手選手の場合は、これから大きく成長をしそうと思ったタイミングや、これからスタメンで使っていこうと思ったタイミングで、ギャンブルではありますが先手で長期の契約を結んでおいても良いと思います。
とはいっても後手後手に回ってしまい、大事な選手の残り契約期間が1年になってしまうことがあるとおもう。この時に移籍金を発生させて移籍させてしまうか、1年後にフリーで放出をするかの判断は、その選手の現在の移籍金と、その選手が1年クラブにいることによって得られる利益を比較して考えると良いと思う。たとえその選手が1年後にフリーで移籍をしてしまったとしても、その選手がいることによって大陸大会に出場をしてその収入を得ることが出来たり、そのリーグに残留をすることが出来てクラブ収入を維持したり向上させることが出来るのであれば、それは仕方がない判断ではあると思う。現実の例だと本田圭佑がCSKAからACミランへフリーで移籍をしたが、本田圭佑がCSKAでフルシーズンをプレイした最後の年である2012/13シーズンは6期ぶりにリーグ優勝を果たして、本田圭佑もトップ下ながらクラブ内で2番目に得点を決めており、チャンピオンズリーグのグループステージへストレートインする権利を得ていて(※当時のロシアプレミアリーグは2位の場合はチャンピオンズリーグは予選3回戦からの出場となる)、チャンピオンズリーグはグループステージに参加をするだけで20億円がもらえたりするので、CSKAは悪くない判断をしたと思います。
以上、色々と書きましたが、私自身も大事な選手がフリーや安い移籍金で引き抜かれてしまったり、契約周りで選手との関係がこじれた結果、選手がチームの雰囲気を悪くしてしまって、成績が低迷するなどの悲しい経験をした中で、なんとなくこうしたほうが上手くいくといった感覚をつかんできたという感じです。
以上がサッカー監督シミュレーションゲームFootball Managerでの選手の契約期間の管理でしたが、最低限ここはしっかりとやらないと、大事な選手を移籍金が発生せずに放出をすることになってしまい、また、移籍金の収入がないため、その選手の穴埋めの補強すらまともにできないことになってしまうので気を付けましょう。
毎回サインフィーを負担するの大変でないですか
返信削除選手個々の移籍してしまう確率や移籍してしまった場合の影響と、クラブの財政を天秤にかけてバランスをとるしかないですね
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