今回は英語の記事翻訳で、テーマはプレイメイカーの使い方です。昔からよく議論になっていた戦術内に用いるプレイメイカーの数や、プレイメイカーを活かすための戦術の組み方、プレイメイカーに必要な能力や、あったら嬉しいプレイ特性など、色々と面白い内容が散りばめられています。
元ネタはこちらです:How to utilise playmakers in your system | Football Manager 2021
Twitter(@kerlon_fm)もやっているので、よろしければフォローをよろしくお願いいたします。
FMの戦術愛好家の間では、永遠の議題となっていることがあります。戦術の中で1人のプレイメイカーを使うのが良いのか、複数のプレイメイカーを使うのが良いのか。アドバンスドプレイメイカー、ディープライイングプレイメイカー、サイドプレイメイカーのどれを使うべきか?Ihor Crusadertsar氏は、その答えはそれほど単純ではないと言うでしょう。当然のことながら、希望する戦術スタイルや、戦術で何を達成しようとしているかによって、すべてが変わってきます。Ihorが、あなたのチームでプレイメイカーをどのように使い、最大限の効果を得るかを説明します。
複数のプレイメイカーを起用することは、ある種の戦術では非常に有効であり、例えばティキ・タカのようなゆっくりとしたビルドアップで中央を崩すような場合です。一方で、最高のプレイメイキングの魔術師を見つけ出し、ピッチ上で魔法をかけるための自由を与えることが望ましいかもしれません。
イタリアの伝統では、レジスタが唯一の指揮者としてチームの他のメンバーのプレイをコントロールします。これは、4-2-3-1 DM、4-1-2-3、あるいはナローダイアモンドのような、深みのあるプレイメイカーを中心としたフォーメーションで最も効果的です。このようなフォーメーションでは、1人の特別なクリエーターができるだけ多くのスペースを確保できるため、彼はクォーターバックのような役割を果たし、相手のプレスから離れた場所で深い位置からパスを出すことができます。
この非対称の4-2-3-1フォーメーションでは、プレイメイカー(レジスタ)の周りにどれだけスペースがあるかに注目してください。
適切な選手を見極める
最初に言っておきます。重要なプレイメイキングの役割を担う、たった一人の特別な選手を手に入れたかどうかは、どうやって判断するのでしょうか?先に挙げた質問とは異なり、この質問の答えはとてもシンプルです。すべては選手の「能力」と「プレイ特性」にかかっています。
FMでは、選手に能力が決められています。ですから、もしあなたの選手にプレイメイカーのような役割をさせたいのであれば、この非常に要求の高い役割に適した能力が絶対に必要です。
まず、優れたプレイメイカーは、ロングパス、クロス、ワンツー、レイオフなど、常にボールを受けられる状態にしておく必要があります。プレイメイカーが効果的かは、ボールを持っている時間の長さで判断されます。チームメイトからボールを受け取るのが上手ければ上手いほど、ボールを使って何かを生み出す機会が増えるのは言うまでもありません。オープンスペースに入り込んでパスを受けるために最も重要な2つの属性は、予測力とオフザボールです。
プレイメイカーの副作用として、そのような選手はまさに磁石のような存在であるということがあります。これは、チームメイトからのパスでボールを引き寄せるという点だけではありません。プレイメイカーを、マークしようとしたり、彼からボールを奪おうとする相手プレイヤーの磁石でもあります。幸いなことに、プレイメイカーがそのような状況に対処するのに役立つ能力があります。その能力とは、バランス、敏捷性、冷静さ、ファーストタッチ、そして、ある程度のドリブルです。これら4つの能力が適切な値であれば、あなたのプレイヤーは相手の激しいプレッシャーに直面しても、かわしたり、ドリブルで逃げたり、踏ん張ったりすることができます。繰り返しになりますが、プレイメイカーとしての効果は、ボールをキープできるかどうかにかかっているため、これらの能力の重要性を過小評価することはできません。
プレイ特性の重要性
願わくば、ディープライイング・プレイメイカーやトレクアルティスタなど、理想的なプレイメイカーの姿が浮かび上がってきてほしいものです。しかし、プレイメイキングに重要なのは、選手の能力だけではありません。最近のFMには、すべての選手を個性的にする、見落とされがちな要素があります。「プレイ特性」です。特に、プレイ特性を1つ教えるのに、ゲーム内でかなりの時間を要することから、戦術を立てる際に見落としがちになる監督もいます。当然、これは能力を向上させるための貴重なトレーニング時間を奪うことになりますがプレイ特性を見落としてはならない理由があります。
プレイ特性は、選手がどれだけ戦術に従うかに大きく影響します。具体的には、プレイ特性は、個人やチームの指示を上書きします。そのため、最初に思い描いていた戦術とは全く違うものになってしまう可能性があります。そのため、私はプレイ特性を鍛えるのではなく、自分の戦術に反するプレイ特性を取り除くことが多いです。実際、私は選手に戦術的な柔軟性と自由度を与え、自分の戦術の中で様々なポジションや役割をローテーションさせたいと考えていますが、特定のプレイ特性を持つことでそのような汎用性が難しくなる可能性があります。例えば、「オフサイドトラップを破るのを好む」という特徴を持つフォワードは、深い位置に下がる必要のあるサポート役のストライカーとしては、もはや適さないでしょう。また、「ボールを受けに下がる」という特性は、「ポーチャー」と呼ばれるような攻撃的なストライカーには不向きです。
特性を持たないというルールの唯一の例外は、プレイメイカーに関するものです。プレイメーカーは、固有のプレイ特性を持つことで最も恩恵を受ける役割だと考えています。なぜなら、これらのプレイ特性が促す行動の中には、チームや選手の指示によって再現することが非常に難しい、あるいは不可能なものがあるからです。理想的には、プレイメイカーが他の戦術よりも高いレベルで機能することが望まれます。例えば、守備的なプレースタイルであっても、プレイメイカーの行動が慎重になりすぎるのは好ましくありませんが、チーム全体にリスクの高い指示を出すのはバランス的に良くないでしょう。私に言わせれば、巨大なハンマーで小さな釘を打とうとしているようなものなのです。このような状況では、チーム全体の指示とは関係なく、特性を使ってプレイメイカーだけに指示を出します。
このように、プレイメイカーは、その特性を活かして、あなたの戦術の外科的なメスとなります。では、プレイメイカーにはどのようなプレイ特性が必要なのでしょうか。
試合のテンポを作る
最も重要なプレイメイキング特性です。この特性は基本的に、プレイメイカーにゲームのスピードを決める自由を与えます。チームの指示によって設定されたテンポに従うのではなく、ゲームをスローダウンさせたり、パスの緊迫感を高めたりするために、プレーヤーは自分自身で決断します。これは、例えば、非常にディフェンシブな相手に対応しようとするときに必要な資質となります。テンポを決定する特性を持つ選手は、戦術に予測不可能性を与え、特にディフェンシブなチームにとっては対応が難しいものとなります。
ワンテンポ遅れて相手エリアに入る
私は、このプレイ特性を全てのプレイメイカーにとても気に入っています。この特性は、チームメイトがペナルティーエリアに向かって突進している間、選手には下がって状況を判断するようにします。プレイメイカーにとって理想的なのは、彼らをマークするのが難しくなるだけでなく、最終的に前に出たときに、より多くのスペースを確保することができるからです。
キラーパスをよく狙う
これは基本的にスペースにパスを出せの指示をプレイ特性にしたものです。スペースへのパスは、相手ディフェンスの背後にあるスペースを利用しようとするチームにとって、強力な指示となります。とはいえ、私はすべての選手が一度にこの指示を出すのは好きではありません。攻撃が直接的になりすぎて、不必要なポゼッションロスにつながるからです。一方で、最もクリエイティブな選手だけにキラーボールが許されていれば、試合を決めるような特別なパスを見つけられる可能性が高まります。
サイドへボールを振るのを好む
相手に攻撃を予測されにくくするもう一つのプレイ特性です。プレイメイカーが危険なサイドチェンジパスを出す傾向が強くなります。この特性は、相手の守備に偏りを作り、反対側のサイドにできるスペースを利用しようとするときに、絶対に欠かせないものだと思います。この特性は、よせさせたいサイドにプレイメイカーを配置し、スイッチパスのターゲットとなる速くて知的なウイングをプレイメイカーの反対側のウイングに配置したときに、特に効果を発揮します。この特性は、サイド・プレイメイカーの役割に完璧にフィットします。
プレイメイキングのためのスペースを作る
ピッチの中央が、あなたのプレイメイカーにとって最適な場所ではないことがあります。アドバンスド・プレイメイカーは、相手の守備的ミッドフィルダーと戦わなければなりません。同様に、中盤のローミング・プレイメイカーは、相手の積極的なプレッシングにさらされます。では、プレイメイカーを相手のプレッシャーから守り、チームメイトにパスを出すための十分な時間とスペースを確保するにはどうすればよいのでしょうか?その答えは、プレーメーカーをワイドに起用することだと思います。ウイングの選択肢は、AML/AMRポジションのアドバンスト・プレイメイカーか、サイド・プレイメイカーの2つです。
この2つの役割により、プレイメイカーはビルドアップの開始時にワイドに動くことで、中盤でのポゼッション争いを避けることができます。ゲーム内の説明によると、ウイングからカットインすることで、サイド・プレイメイカーはセントラル・ミッドフィールドのプレスから逃れることができます。その結果、相手選手にマークされずに済むこともあるのです。サイド・プレイメイカーのスキルを最大限に生かすためには、彼らを取り巻く他の役割を正しく設定する必要があります。ひとつの重要なステップは、サイド・プレイメイカーの隣に守備的なセントラル・ミッドフィルダーを加えることです。そして、このミッドフィルダーの前にアドバンスド・フォワードを投入すれば、サイド・プレイメイカーが入るスペースを十分に確保することができます。
反対側のサイドには、アグレッシブなウイングと、よりダイナミックなボックス・トゥ・ボックスプレーヤーを配置します。プレイメイカーからのサイドチェンジを利用するために、もっと前に出ろの支持を出すこともあります。また、この2人はアドバンスド・フォワードにパスを供給することもできます。
これが、最もシンプルな「プレイメイキングの技術」です。迷わず、自分のセーブの中でサイドプレイメイカーを試してみてください。後悔はしないはずです。
それでは良い監督業を!
個人的には選手の距離感を気にして、孤立する選手ができないように、そこそこ近い位置に互いに選手がいるように気を配るので、周りにあえて大きなスペースを作るという考えはなかったので、面白い発想だと思いました。今までレジスタで上手く戦術が組めたことがなかったのですが、この観点が抜けていたからでしょうか。
プレイメイカーに対するマークやプレスについては考えていて、それに対抗するために「バランス、敏捷性、冷静さ、ファーストタッチ、そして、ある程度のドリブル」といった記載のあった能力は気にしていましたが、あえて引きつけることによって他の選手を活かすという考えまではしたことがありませんでした。記事中にある右サイドにプレイメイカーを置いて、左サイドにドリブラーを置くという戦術は面白そうなのでどこかで使ってみたいです。
0 件のコメント:
コメントを投稿